海馬島(読み)カイバトウ

デジタル大辞泉 「海馬島」の意味・読み・例文・類語

かいば‐とう〔‐タウ〕【海馬島】

サハリン樺太)の南西部の小島。西能登呂のとろ(クリリオン)岬の西約80キロメートルに浮かぶ。ロシア語名モネロン島。トドアシカなどの海獣や、エトピリカをはじめとする海鳥が数多く生息する。1945年(昭和20)以前の日本領時代にはいくつかの漁村があり、ニシンタラ昆布を産した。1983年(昭和58)9月、付近海域大韓航空機撃墜事件が発生したことでも知られる。

とど‐じま【海馬島】

歯舞群島東部にある小島。無人島。第二次大戦後ソ連、のちにロシア連邦の統治下。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「海馬島」の意味・わかりやすい解説

海馬島
かいばとう

南樺太(からふと)の西能登呂(のとろ)(クリリオン)岬西方約80キロメートルの海上にある小島。旧称(アイヌ名)トドモシリ島。フランス人探検家ラ・ペルーズの命名およびロシア名はモネロンМонерон/Moneron島。ロシア連邦サハリン州の所属。南北に長く約7キロメートル、面積16平方キロメートル。中央に台南岳(438メートル)がそびえる。下部は第三紀層の堆積(たいせき)岩、上部は火山岩よりなる。季節により、トド(海馬)、アシカのほか、エトピリカなどの海鳥も多く生息する。第二次世界大戦前は樺太庁本斗(ほんと)支庁に属し、海馬村の人口は751(1942)であった。古丹(こたん)、鴎沢(かもめざわ)などの漁村があって、ニシン、タラ、ナマココンブなどを産した。1983年(昭和58)9月、付近の海域で大韓航空機撃墜事件が発生した。

渡辺一夫

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