漿(読み)ショウ

デジタル大辞泉 「漿」の意味・読み・例文・類語

しょう【漿】[漢字項目]

[音]ショウ(シャウ)(漢)
とろりとした液状のもの。汁。「漿液漿果岩漿血漿脳漿

しょう〔シヤウ〕【×漿】

米を煮た汁。おもゆ。

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精選版 日本国語大辞典 「漿」の意味・読み・例文・類語

しょうシャウ【漿】

  1. 〘 名詞 〙 米を煮た汁。おもゆ。こんず。はやず。また、広く飲みもの。汁。飲料
    1. [初出の実例]「切餠百枚之端、而盛於銀御器、以磨粉木摩之、加漿、以柳匕供之」(出典:九暦‐逸文・天暦四年(950)一〇月七日)
    2. [その他の文献]〔周礼‐天官・酒正〕

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普及版 字通 「漿」の読み・字形・画数・意味

漿
15画

[字音] ショウ(シャウ)
[字訓] こんず・おもゆ

[説文解字]

[字形] 形声
声符は將(将)(しよう)。〔説文〕二上に「酢漿(さくしやう)なり」とあり、濃漿(こんず)をいう。粟を醸(かも)した酒である。また、おもゆ、飲料などの総称として用いる。〔周礼天官、漿人〕の職は、六酒を酒府に納れることを掌る。〔礼記玉藻〕に、五飲のうち、水を第一とする。水を神に供えるときには、玄酒という。

[訓義]
1. こんず、はやず、やや酢い味のさけ。
2. おもゆ。
3. みず、つくりみず、ゆさまし。
4. のり、のりけのもの。

[古辞書の訓]
和名抄〕漿 豆久利美豆(つくりみづ)、俗に云ふ、邇於毛比(におもひ)〔名義抄〕漿 コムツ・ツクリミヅ・ニオモユ/氷漿 ヒミヅ 〔字鏡〕漿 ツクリミヅ・ユ 〔字鏡集〕漿 コムツ・アヂハヒ・ツクリミヅ

[熟語]
漿液漿壺・漿酒漿粥・漿水漿飯漿粉
[下接語]
飲漿・寒漿・岩漿・饋漿・玉漿・金漿・桂漿・瓊漿・血漿・沽漿・壺漿・肴漿・漿・酸漿・巵漿・椒漿・酒漿・水漿・清漿・盛漿・脳漿・冰漿・酪漿・漿

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