潜める(読み)ヒソメル

デジタル大辞泉 「潜める」の意味・読み・例文・類語

ひそ・める【潜める】

[動マ下一][文]ひそ・む[マ下二]
身を隠す。「暗やみに身を―・める」
音・声などが出ないようにする。「声を―・めて話す」
静かになって目立たなくなる。「鳴りを―・める」
[類語]隠す遮る包み隠す押し隠す覆い隠す覆うくらます忍ばせるかくまう隠し立てひた隠し隠蔽隠匿秘匿

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「潜める」の意味・読み・例文・類語

ひそ‐・める【潜】

  1. 〘 他動詞 マ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]ひそ・む 〘 他動詞 マ行下二段活用 〙
  2. ひっそりと静かにする。〔和玉篇(15C後)〕
  3. ひかえめにする。表だたないようにする。
    1. [初出の実例]「隠しひそめて、さる心、し給へ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)浮舟)
  4. しのばせる。かくす。
    1. [初出の実例]「兵を潜(ヒそ)め甲を伏し」(出典:大唐西域記長寛元年点(1163)四)
  5. 心を平静にする。落ちつかせる。
    1. [初出の実例]「しかし抽斎は心を潜(ヒソ)めて古代医書を読むことが好で」(出典:渋江抽斎(1916)〈森鴎外〉一)
  6. 内にひめて外にあらわさないようにする。内に蔵する。ひめる。
    1. [初出の実例]「魔力を秘(ヒソ)めた声音」(出典:桐の花(1913)〈北原白秋白猫)

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