声音(読み)せいおん

精選版 日本国語大辞典 「声音」の意味・読み・例文・類語

せい‐おん【声音】

〘名〙
① こえ。音声(おんせい・おんじょう)せいいん
今昔(1120頃か)一「城の北の門を自然(おのづか)ら開しむ、其の声音无し」 〔礼記楽記
音楽声楽。せいいん。
※文部省訓令第二号‐明治三六年(1903)三月九日「音楽 第一学年〈略〉声音練習」 〔孟子‐梁恵王〕

せい‐いん【声音】

〘名〙 (「いん」は「音」の漢音) =せいおん(声音)〔いろは字(1559)〕
※通俗孝粛伝(1770)三「八人四対面貌服色声音(セイイン)まで一つの違ふ処なく」

こわ‐ね【声音】

〘名〙 声のひびき。声の調子。〔日葡辞書(1603‐04)〕
仮名草子竹斎(1621‐23)下「辺の女房是を聞き、あら面憎のこはねかな。打てや叩けと叱りければ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「声音」の意味・読み・例文・類語

こわ‐ね【声音】

声の調子。こわいろ。
貫一の―は漸く苛立ちぬ」〈紅葉金色夜叉
[類語]声色声調声つき

せい‐おん【声音】

こえ。音声。
「彼は滝(=人名)の―の色を愛した」〈志賀好人物夫婦
音楽。声楽。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「声音」の読み・字形・画数・意味

【声音】せいおん

音楽。〔礼記、郊特牲〕殷人は聲を(たつと)ぶ。味未だらざるに、其の聲を滌(できたう)(呼号)す。~聲の號は、天地に詔する以なり。

字通「声」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android