王戎(読み)オウジュウ

関連語 りんき

精選版 日本国語大辞典 「王戎」の意味・読み・例文・類語

おう‐じゅうワウ‥【王戎】

  1. 中国、晉の人。字(あざな)は濬沖(えいちゅう)。山東臨沂の人。竹林七賢の一人で、阮籍(げんせき)と交遊し、竹林の遊びと清談を好んだ。(二三四‐三〇五

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「王戎」の意味・わかりやすい解説

王戎
おうじゅう
Wang Rong

[生]青竜2(234)
[没]永興2(305)
中国,西晋の高級官吏竹林の七賢の一人。琅邪 (山東省) の人。字は濬沖。官吏としてはあえてその職分を尽そうともしなかった。廉潔一面をもつが,利殖にたけて莫大な財産を積み,金銭に関しては親子親戚情愛も感じない人物であったとされる。

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世界大百科事典(旧版)内の王戎の言及

【七賢人】より

…ローマ帝国時代には,個々の賢人や七賢人全員の肖像をモザイクや壁画に描くことが流行した。【藤縄 謙三】(2)中国,三国の末期,放達の行為で知られた7人の自由人,すなわち阮籍(げんせき),嵆康(けいこう),山濤(さんとう),王戎(おうじゆう),向秀(しようしゆう),阮咸(げんかん),劉伶(りゆうれい)。一般に〈竹林の七賢〉とよばれるのは,嵆康の郷里の山陽(江蘇省淮安県)の竹林にあつまって酒をくみかわし,談論にふけったからである。…

【水車】より

…後漢からは,31年(建武7)南陽太守に移った杜詩が手押しのふいごをやめ水力ふいごを作って冶金の効果をあげたといわれるなど,水車使用の記録が多く見られる。その後,晋の王戎の水碓は天下にあまねく,石崇の死後には30余区の水碓があったといわれるほか,晋から唐時代の荘園に付設された水碓・水磑と,一般の農田との間に水争いがおこっていることから,水車の使用の普及がうかがえる。これらの水車は揚水のほか,脱穀,製粉等穀類の各種の調整に使用されたが,史料的にその構造ははっきりしない。…

※「王戎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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