理科年表(読み)りかねんぴょう

共同通信ニュース用語解説 「理科年表」の解説

理科年表

1925年の創刊で暦や天文物理化学地学、環境などの基礎的なデータや図などを掲載している。東京天文台や、88年に誕生した国立天文台が編集を担ってきた。発行は丸善(現在は丸善出版)。地震津波年表を巡っては2016年に、江戸時代の1847年に越後高田(新潟県上越市)で被害を生じたとしていた地震が、古文書日付を取り違えたことによる誤記と判明している。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「理科年表」の意味・わかりやすい解説

理科年表
りかねんぴょう

1925年(大正14)の創刊で国立天文台が編纂(へんさん)し丸善が発行する科学データブック。構成は暦部、天文部、気象部、物理/化学部、地学部、生物部、環境部、附録である。生物部は1984年度(昭和59)版から、環境部は2005年度(平成17)版から追加された。暦部には各地の日出入や日食月食などの暦情報、天文部には地球、月、惑星から恒星銀河などまでの詳細な天文情報、気象部には気温、降水量などの気象情報、物理/化学部では物質、元素の物理的化学的情報、地学部には地理地質鉱物火山、地震などの地学情報、生物部では生物の系統、発生、細胞、遺伝、生理、代謝などの生物情報、環境部には気候変動、物質循環、化学物質、放射線などの環境情報、附録にはノーベル賞受賞者、数学公式などが掲載されている。環境データの詳細については別冊の『環境年表』が発行されている。

 机上版とポケット版があり、毎年更新して発行される。1996年度からCD-ROM版も発売されていたが、2008年度版からインターネットの理科年表Web版に変更された。理科年表Web版は創刊から最新年度版までの膨大なデータを収載した理科年表プレミアムを1年間利用できるパッケージである。データをCSV形式でダウンロードでき、表計算ソフトなどでグラフなどに加工して利用することもできる。

[山本将史 2022年7月21日]

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