甘南備神社(読み)かんなびじんじゃ

精選版 日本国語大辞典 「甘南備神社」の意味・読み・例文・類語

かんなび‐じんじゃ【甘南備神社】

  1. 広島県府中市出口町にある神社。旧県社。事代主神(ことしろぬしのかみ)大国主神(おおくにぬしのかみ)少彦名神(すくなひこなのかみ)、龍王神を合祀。和銅元年(七〇八悪疫が流行した時、出雲国美保大神(事代主神)を勧請(かんじょう)したと伝える。

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日本歴史地名大系 「甘南備神社」の解説

甘南備神社
かんなびじんじや

[現在地名]府中市出口町

府中市街地の北西端、三室みむろ山の南麓に鎮座祭神事代主神・大国主神・少彦名神。旧郷社。「延喜式」神名帳武田本・九条本にみえる「賀武奈備カムナヒノ神社」とされる。同帳吉田本には「賀茂奈比神社」とみえ、近世には「神南備」(福山志料、西備名区)、「神辺(水野記)の表記もあった。

カムナヒの語義については神の森説、神の在す山説、神蛇説などがあるが、当社の鎮座する山を三室山とよんでおり、山頂付近に巨岩があり祭祀遺跡も残るので磐座信仰のあったことが推測される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

デジタル大辞泉プラス 「甘南備神社」の解説

甘南備神社

広島県府中市にある神社。「かんなびじんじゃ」と読む。旧県社。和銅年間の創祀と伝わる。祭神は事代主神(ことしろぬしのかみ)、大国主神(おおくにぬしのかみ)、少彦名神(すくなびこなのかみ)。

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世界大百科事典(旧版)内の甘南備神社の言及

【府中[市]】より

…福山市とはJR福塩線で結ばれており,日本鋼管の製鉄所が開設されて以来,その影響を受けて脱農化が進み,第2次産業従事者が多い。市街地北西にある甘南備(かんなび)神社は式内社で,祈雨に効験あることから地元民の信仰が厚い。【藤原 健蔵】。…

※「甘南備神社」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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