生平(読み)キビラ

デジタル大辞泉 「生平」の意味・読み・例文・類語

き‐びら【生平】

苧麻ちょま大麻などの繊維で織った麻布で、さらしてないもの。滋賀県彦根市高宮付近で、多く産出した。 夏》

せい‐へい【生平】

ひごろ。ふだん。副詞的にも用いる。平生
「―勉強して成就せるものに比すれば」〈中村訳・西国立志編

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精選版 日本国語大辞典 「生平」の意味・読み・例文・類語

せい‐へい【生平】

  1. 〘 名詞 〙 ひごろ。ふだん。平常。平生。
    1. [初出の実例]「畢此生平後、入彼涅槃城」(出典教行信証(1224)五)
    2. 「生平(セイヘイ)の茶譚殊に鈍し」(出典:滑稽本浮世風呂(1809‐13)四)
    3. [その他の文献]〔史記‐灌夫伝〕

き‐びら【生平・黄平】

  1. 〘 名詞 〙 からむしの繊維で平織りに織り、まだ晒(さら)してないもの。上質であるため、多く帷子(かたびら)羽織に用いる。滋賀県彦根市高宮付近から多く産出した。大麻の繊維を用いることもある。《 季語・夏 》
    1. [初出の実例]「生平のかたびら添てとらすべし」(出典:浮世草子・日本永代蔵(1688)五)

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普及版 字通 「生平」の読み・字形・画数・意味

【生平】せいへい

平生。ふだん。〔史記、留侯世家〕留侯曰く、~今、陛下天子と爲り、而して封ずるは皆(何)・曹(参)故人の親愛するにして、誅するは、皆生の仇怨するなり。

字通「生」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の生平の言及

【着物】より

…農民は特殊なものでないかぎり紬以上を禁じられた。武家の下僕は豆腐をこす袋や暖簾(のれん)に使う細布(さいみ)(糸の太い粗布)を紺に染めて着,民間の下僕は生平(きびら)(さらさない麻布)を着た。一般の民衆は麻または木綿を常用した。…

※「生平」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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