生産者物価指数(読み)セイサンシャブッカシスウ(英語表記)producer price index

デジタル大辞泉 「生産者物価指数」の意味・読み・例文・類語

せいさんしゃ‐ぶっかしすう【生産者物価指数】

生産者商品サービスを出荷する時点、あるいは生産過程に入る時点での価格変動を示す指数インフレ率判断に用いられる。日本では企業物価指数がこれに近い。PPI(producer price index)。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「生産者物価指数」の意味・わかりやすい解説

生産者物価指数
せいさんしゃぶっかしすう
producer price index

アメリカで生産者の卸売り価格を指数化したもので、景気動向を占う代表的な経済指標。PPIともいう。アメリカ労働省は、国内の製造業者(生産者)の販売価格を約1万品目について調査して指数を作成し、毎月中旬に前月データを発表している。最終財、中間財原材料といった製造段階別、品目別、産業別の数値を細かく発表している点が特徴である。インフレが進む際に、消費者物価指数CPI:Consumer Price Index)よりも早く反応する先行指標として知られており、PPIが急上昇した場合にはインフレが迫っていると判断される。ただし、PPIの構成要素のうちエネルギー価格と食品価格は季節要因の変動が激しいため、これを除いた「コアPPI」を用いることが多い。

 日本では日本銀行が企業物価指数(CGPI:Corprate Goods Price Index)を発表しており(2002年11月までは卸売物価指数WPI:Wholesale Price Index)として公表)、これをアメリカと同様にPPIと称する場合がある。CGPIは国内企業物価、輸出物価、輸入物価の三つ加重平均したもので、毎月中旬に前月のデータが発表されている。

[編集部]

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