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病院機能評価 びょういんきのうひょうか

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知恵蔵2015の解説

病院機能評価

医療の質と安全の向上を目的として、一定の基準に基づき、中立の立場から医療施設を評価したもの。2010年10月1日現在で、全国8708病院のうち認定病院数は2554(29.3%)。実施主体は、財団法人日本医療機能評価機構である。
評価を受けるかどうかは病院側の任意であり、審査料を払い、基準を満たしているとして認定を受けると5年間有効とされるが、認定の更新には再審査が必要。認定を受けた病院は、広告にその内容を記載することが認められている。またわずかではあるものの診療報酬上の特典もあり、特定入院料のうち緩和ケア病棟入院料、基本診療料のうち緩和ケア診療加算において、病院機能評価の認定が条件となっている。
評価は、書面審査の後、専門のサーベイヤー(調査員)が複数で病院を実地踏査する訪問審査を経て下される。受審費用や訪問審査にかかる日数は病院の規模により異なるが、500床以上の病院で250万円、3日間である。
評価項目についてはこれまでに数回改訂されてきており、最新は09年度から用いられているver.6.0。ここでは環境対策、院内暴力対策を盛り込んだ。最新の評価領域は、「病院組織の運営と地域における役割」「患者の権利と医療の質および安全の確保」「療養環境と患者サービス」「医療提供の組織と運営」「医療の質と安全のためのケアプロセス」「病院運営管理の合理性」。病院の種別によってはさらに、「精神科に特有な病院機能」「療養病床に特有な病院機能」についても審査される。
受審する医療機関では、他者の客観的な視点で審査がされる機会を持ち、その準備をする過程で、病院の組織や運営上の要改善点が明らかになることや、職員の一体感が生まれるといったメリットがあるという意見がある。その一方で、準備や審査にかかる費用、日数、人手に見合うだけの診療報酬が得られない、一般の認知度が低く広告しても患者の受診動機になり得ていない、得意とする診療内容が評価対象となっていないなど、存在意義への疑問も数多く指摘されている。

(石川れい子  ライター / 2010年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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