癇癪玉(読み)カンシャクダマ

デジタル大辞泉 「癇癪玉」の意味・読み・例文・類語

かんしゃく‐だま【××癪玉】

少量の火薬金剛砂に混ぜ、紙に包んで小さな玉にしたもの。投げつけると破裂して大きな音を出す。
癇癪によって起こる怒り。「癇癪玉が破裂する」

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精選版 日本国語大辞典 「癇癪玉」の意味・読み・例文・類語

かんしゃく‐だま【癇癪玉】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 怒りの気持が体内にたまって、玉になっていると考えられたところから、また、癇癪を起こすことを「破裂」「爆発」と表現する縁でいう ) =かんしゃく(癇癪)
    1. [初出の実例]「すこしのことにかんしゃく玉(ダマ)が沸くりけへって」(出典西洋道中膝栗毛(1870‐76)〈仮名垣魯文〉一〇)
  3. 子どもの玩具の一つ。少量の火薬と金剛砂を紙に包み、小球形にしたもの。地面などの固い所に投げつけると破裂して大きな音をたてる。〔和英語林集成再版)(1872)〕

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改訂新版 世界大百科事典 「癇癪玉」の意味・わかりやすい解説

癇癪玉 (かんしゃくだま)

玩具花火一種。少量の火薬と金剛砂を紙玉にした音響玩具で,地面に投げつけたり強く踏みつけたりすると爆発して鳴り響く。すぐに怒ることをかんしゃくを起こすということから,怒りの爆発発作にかけてこの名がついた。英語ではクラッカー・ボールcracker ball。赤青黄などの色紙に火薬を包んであるので五色玉ともいった。現行火薬類取締規則では玉の直径1cm以下,重量1g以下となっている。また縦横10cmの色紙に火薬を包んだ紙粒(平玉)を1枚25粒はりつけた〈紙玉〉がある。明治以後鋳物製ピストル玩具の弾丸に用いられ,第2次大戦中は〈投下弾〉という鋳物玩具に使用されて全国的に流行した。戦後はプラスチック製ロケット型の容器に入れたもの,プラスチック板に紙玉をはったもの,紙玉をテープ式に細長く巻いた〈巻き玉〉などがある。ほかに〈クラッカー〉という三角錐形のものがあり,これは筒の先端の紐を引くと爆音を発する一種の爆竹である。
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百科事典マイペディア 「癇癪玉」の意味・わかりやすい解説

癇癪玉【かんしゃくだま】

火薬を金剛砂に混ぜ,紙に包んで小さな玉にした玩具(がんぐ)。花火の一種。投げつけると音を立てて爆発して鳴り響く。すぐに怒ることを〈癇癪を起こす〉ということから連想されてこの名がついた。英語ではクラッカー・ボールcracker ballという。類似のものに爆竹がある。

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