癌ウイルス(読み)がんウイルス(英語表記)Tumor virus

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「癌ウイルス」の意味・わかりやすい解説

癌ウイルス
がんウイルス
Tumor virus

腫瘍ウイルスともいう。動物にを発生させるウイルス総称。大別してデオキシリボ核酸 DNA遺伝子とする DNA型癌ウイルスとリボ核酸 RNAを遺伝子とする RNA型癌ウイルスとがある。ヒトの DNA型癌ウイルスとしてはバーキットリンパ腫 (アフリカ小児) ,鼻咽頭癌 (中国南部) の原因となるエプスタイン・バー EBウイルスがある。最近の研究によってヘルペスウイルスがヒトの子宮頸部癌の原因である可能性が強くなってきた。 RNA型癌ウイルスとしてはレトロウイルスが重要で,多くの種類が知られているが,ヒトの癌を発生させるレトロウイルスとしては,日本で発見されたヒトT細胞白血病ウイルス HTLV-1が知られる。

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