癌腫(読み)ガンシュ

精選版 日本国語大辞典 「癌腫」の意味・読み・例文・類語

がん‐しゅ【癌腫】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 上皮組織から発生した悪性腫瘍(しゅよう)。肉腫とともに癌と総称されている。癌細胞が互いに密接して固まり、線維や粘液物質などが取り巻いて蜂窩状構造をなす。〔医語類聚(1872)〕
  3. 比喩的に、ある機構組織の中で大きな障害となっているもの。癌。
    1. [初出の実例]「社会の癌腫たる条約改正事件に就て」(出典:兆民文集(1909)〈中江兆民〉放言)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の癌腫の言及

【癌】より

…これに対し,筋肉,骨,血管,脂肪,繊維等は非上皮性組織である。上皮細胞由来の悪性腫瘍を癌腫carcinoma,非上皮細胞由来の悪性腫瘍を肉腫sarcomaと呼ぶ。神経系腫瘍や生殖細胞系腫瘍,また多胚葉性である奇形腫は,とくに癌腫,肉腫といわない。…

※「癌腫」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android