デジタル大辞泉
「皆具」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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かい‐ぐ【皆具】
- 〘 名詞 〙 ある物に関して一式備わっていること。一そろえ。
- ① 装束類についていう。
- [初出の実例]「もやには御ふくどもかいぐかいぐ、二所ばかりたたみおかれて」(出典:たまきはる(1219))
- ② 甲冑(かっちゅう)、武具についていう。
- [初出の実例]「よろひ七領をぞ弓矢まで皆具たのもしくとり出して」(出典:愚管抄(1220)五)
- ③ 鞍、鐙など、馬具一式についていう。馬具一切。
- [初出の実例]「陸(くが)に五百疋(ひき)の名馬に鞍かひ具置きて」(出典:義経記(室町中か)四)
- ④ 和船の船体を構成する船材をいうもので、舵、帆装、碇(いかり)などの船具に対する語。
- [初出の実例]「以上船皆具名目并船具遣方之訳、廻船方改役に携る者、兼て相弁可置事」(出典:廻船必要(19C初))
- ⑤ 船材および櫓などの道具を含めていうもの。
- [初出の実例]「右之御船皆具、其元より被遣候目録之通改、無相違請取申候」(出典:通航一覧附録(1853)二〇)
- ⑥ 台子(だいす)、長板に置かれる茶道具一式についていう。風炉、釜(かま)、水指(みずさし)、柄杓立(ひしゃくたて)、建水(けんすい)、蓋置など。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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普及版 字通
「皆具」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の皆具の言及
【束帯】より
…束帯の構成は[冠],[袍](ほう),[半臂](はんぴ),[下襲](したがさね),[衵](あこめ),単(ひとえ),表袴(うえのはかま),大口,[石帯](せきたい),[魚袋](ぎよたい),[履](くつ),[笏](しやく),檜扇,帖紙(たとう)から成る。束帯や[十二単]のように一揃いのものを皆具,あるいは物具(もののぐ)といった。 武官は帯剣し,儀仗や警固に当たるときは弓箭(きゆうせん)を持ち,矢は胡簶(やなぐい)に盛られ後ろ腰に帯びた。…
※「皆具」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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