(読み)ミナ

デジタル大辞泉 「皆」の意味・読み・例文・類語

みな【皆】

そこにいる人すべて。全員。また、あるもの全部多くの人々に呼びかける語としても用いられる。みんな。「が集まって相談する」「偽札だったわけではない」「、こっち見て」
(副詞的に用いて)残らず。ことごとく。すべて。みんな。「今回の不始末私の責任です」
すべて[用法]
[類語](1だれも・誰しも誰も彼も全員総員一同一統満座満場みんな皆皆皆さん皆様皆皆様皆が皆総出総掛かり猫も杓子も/(2全部すべて・どれも・何もかも万事悉皆しっかいことごとく軒並み残らずすっかりそっくり根こそぎみんなとんとあらゆる洗いざらいくまなく虱潰しなべて余すところなく漏れなく逐一ちくいち一から十まであまねく満遍ない一切一切合財丸ごとごっそりすっぽりいちいち細大漏らさず何でもかんでも根掘り葉掘り

みんな【皆】

みな」の撥音添加。「一人食べてしまう」「、集まれ」→みな(皆)
[類語]だれも・誰しも誰も彼も全員総員一同一統満座満場皆皆皆さん皆様皆皆様皆が皆総出総掛かり猫も杓子も

かい【皆】[漢字項目]

常用漢字] [音]カイ(漢) [訓]みな
全部。すっかり。「皆勤皆伝皆兵皆無皆既食悉皆しっかい
[名のり]とも・み・みち

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「皆」の意味・読み・例文・類語

みな【皆】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 居合わすすべての人。全部の人。また、あるもの全部。全部のもの。みんな。
    1. [初出の実例]「下枝(しづえ)らは 人未那(ミナ)取り」(出典日本書紀(720)応神一三年三月・歌謡)
  3. 全部にわたってその状態であること。残らず。すべて。ことごとく。みんな。
    1. [初出の実例]「恋は未奈(ミナ)我が上(へ)に落ちぬたまかぎるほのかに見えて去にし児ゆゑに」(出典:日本霊異記(810‐824)上)

みんな【皆】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「みな(皆)」の変化した語 )
  2. みな(皆)
    1. [初出の実例]「したやどさへとまりがない晩にはみんな覚悟しや」(出典:浄瑠璃・丹波与作待夜の小室節(1707頃)中)
  3. みな(皆)
    1. [初出の実例]「つれ立て参らぬもみんなこな様のいとしさゆへ」(出典:浄瑠璃・女殺油地獄(1721)上)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「皆」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 9画

[字音] カイ
[字訓] みな

[説文解字]
[金文]
[その他]

[字形] 会意
比+曰(えつ)。いま字を皆に作り、〔説文〕四上に「偕(とも)にする詞なり」とし、白は自(鼻)の一体で、「詞言の气、より出づ。口と相ひ助くるなり」とするが、鼻は詞気とは関係がない。金文字形は从(從)と曰とに従う。比・从はともに人の連なり並ぶ形。曰は祝盟誓を収める器。多数の霊が降下することを皆という。その祝を神が受け容れることを「諧(かな)う」という。祝に対して一人の霊が下ることを「旨(いた)(詣)る」といい、詣の初文。

[古辞書の訓]
名義抄〕皆 ミナ・アマネシ・ヒトシ・ヨシ 〔字鏡集〕皆 ミナ・ヒトシ・オナジ・アマネシ・トモナリ・サカリナリ・ヨシ

[声系]
〔説文〕に皆声として・諧・楷・偕・階など十三字を収める。皆は、神霊に祈ってその意がかない、そろって霊が降下する意。皆声の字にその声義を承けるものが多い。

[語系]
皆・偕kei、諧hei、和・huaiは声義に通ずるところがある。

[熟語]
皆既・皆具・皆悉・皆動
[下接語]
悉皆

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