直廬(読み)チョクロ

精選版 日本国語大辞典 「直廬」の意味・読み・例文・類語

ちょく‐ろ【直廬】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 皇親や主要な臣下が宮廷内に与えられる個室皇太后、女御、東宮、親王内親王、摂関、大臣、大納言などが休息・宿泊・私的な会合などに用いるが、摂関の場合はここで政務を執ることもあった。じきろ。
    1. [初出の実例]「太政大臣重抗表曰、〈略〉陛下不臣就私第、賜直廬於禁中」(出典:日本三代実録‐貞観一三年(871)四月一八日)
    2. [その他の文献]〔傅咸‐桑樹賦序〕
  3. 江戸城殿舎内にある各役職の控えの間。じきろ。
    1. [初出の実例]「殿中に直廬ある輩は、常のごとく通すべしとなり」(出典:徳川実紀‐延宝八年(1680)一一月三〇日)

じき‐ろヂキ‥【直廬】

  1. 〘 名詞 〙ちょくろ(直廬)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「直廬」の読み・字形・画数・意味

【直廬】ちよくろ

宿直する殿舎。晋・傅咸〔桑樹の賦、序〕世、昔中壘將軍爲(た)りしとき、直廬に於(おい)て桑一株を植え、今に(いた)るまで三十餘年なり。其のすることへず。

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