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あたい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説


あたい

「あたえ」ともいい,古代の (かばね) の一つ。「費」「費直」とも書く。大化以前の国造 (くにのみやつこ) に与えられた。6世紀前半にはすでにあったことが知られている。

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デジタル大辞泉の解説

あたい〔あたひ〕【直/費】

あたえ(直)」に同じ。

あたえ〔あたへ〕【直/費】

古代の姓(かばね)の一。朝廷に服した地方の国造(くにのみやつこ)に多く与えられた。5、6世紀ごろ成立。あたい。

じか〔ヂカ〕【直】

《「じき」の音変化》間に他のものを入れないこと。直接。「の取引」「談判」→じかに

じき〔ヂキ〕【直】

[名・形動]
間に人や物を置かずにすること。また、そのさま。直接。じか。「の兄」
「―にお奉行様に差し出したい」〈鴎外大塩平八郎
まっすぐであること。また、そのさま。一直線。
「両の耳は竹を剝いで―に天を指し」〈太平記・一三〉
直取引(じきとりひき)」の略。
直(す)ぐ[用法]
[副]時間的、距離的に近いさま。すぐ。「もう春だ」「学校はそばだ」

じき【直】[漢字項目]

ちょく

ただ【直】

[名・形動ナリ]
曲がっていないこと。また、そのさま。まっすぐ。
「春霞井の上(へ)ゆ―に道はあれど」〈・一二五六〉
隔てるもののないこと。また、そのさま。直接。じか。
「―に逢(あ)はば逢ひかつましじ石川に」〈・二二五〉
時間を置かないこと。また、そのさま。すぐ。
「今宵は―に臥し給へれ」〈落窪・二〉
[副]
まっすぐに。
「磐城山―越え来ませ磯崎の」〈・三一九五〉
直接に。じかに。
「―今日も君には逢はめど人言を繁み逢はずて恋ひ渡るかも」〈・二九二三〉
よく似ているさま。さながら。まるで。
「御髪(みぐし)のかかりたるさま…―かの対の姫君にたがふ所なし」〈・賢木〉

ちょく【直】

[名・形動]
まっすぐなこと。また、そのさま。
性格・考えなどが素直なこと。率直なこと。また、そのさま。「遠慮のないな言い方」
安直なこと。手軽なこと。また、そのさま。
間に何も入れないで、直接にすること。また、そのさま。じか。「で話す」

ちょく【直】[漢字項目]

[音]チョク(漢) ジキ(ヂキ)(呉) [訓]ただちに なおす なおる すぐ ただ ひた じか あたい
学習漢字]2年
〈チョク〉
曲がっていない。まっすぐ。「直角直径直進直線直立硬直垂直
正しい。心がすなお。「曲直愚直剛直司直実直率直朴直廉直
じかに。すぐに。「直営直感直後直接直送直通直訳
値段。あたい。「安直
その番に当たる。「宿直当直日直
〈ジキ〉24に同じ。「直参直直直訴直伝直筆高直正直
[名のり]すなお・ただし・ただす・ちか・なお・なおき・なおし・なが・ね・のぶる・ま・まさ
[難読]素直(すなお)宿直(とのい)直会(なおらい)直衣(のうし)直面(ひためん・ひたおもて)直垂(ひたたれ)

なお〔なほ〕【直】

[形動ナリ]まっすぐで、曲折のないさま。→直直(なおなお)真直(まなお)
[副]
取り立てて言うべき事もないさま。ありきたりに。
「天の下の色好みの歌にては、―ぞありける」〈伊勢・三九〉
特に何もしないさま。そのまま。
「かうやうに物もて来る人に、―しもえあらで」〈土佐

ひた【直】

[語素]

㋐動詞や動詞の連用形名詞の上に付いて、いちずに、ひたすら、の意を表す。「走る」「隠し」
㋑同じ動詞を重ねた句の、上の動詞の上に付き、「ひた…に…する」の形で、もっぱらその行為をする、はなはだしく…する、の意を表す。「隠しに隠す」「押しに押す」「謝(あやま)りにあやまる」
名詞の上に付く。
㋐直接である、じかにそれが接している、の意を表す。「おもて」
㋑まっすぐ、一方的、の意を表す。「道」
㋒ある物の全面にわたっている、の意を表す。「黒」「青」
㋓純粋な、他のものを交えない、の意を表す。「兜」

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百科事典マイペディアの解説

直【なおし】

本直(ほんなおし),柳蔭(やなぎかげ)とも。味醂(みりん)と同じく,焼酎(しょうちゅう),麹(こうじ),蒸し米を混和,熟成した味醂醪(もろみ)に,さらに焼酎を加え,濾過(ろか)して造った酒。

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世界大百科事典 第2版の解説

あたい【直】

日本古代の(かばね)の一つ。〈あたえ〉ともよむ。費,費直とも表記され,主として大化改新以前の地方豪族である国造(くにのみやつこ)に授けられ,改新以後は,その国造の後裔である郡司とその一族とが,この姓を有している場合が多い。直の語義は諸説あるが,アタヒ(値)と同根で,匹敵するものの意で,かつて天皇と同等の権力を持って地方の政治を行っていた国造を〈あたひ〉と呼んだことに由来するといわれている。〈癸未年〉(503)の年紀のある隅田八幡人物画像鏡銘に〈開中費直穢人・今州利の二人を遣わし〉とあるように,費直(直)の姓の用例がみえ,直の姓は6世紀の初葉にすでに存在していたことが知られる。

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大辞林 第三版の解説

じか【直】

〔「じき」の転〕
間に他のものをはさまないこと。多く他の語と複合して用いられる。 「 -の命令」 「 -火」 「 -談判」 「 -ばき」 → じかに

じき【直】

( 名 ・形動 ) [文] ナリ 
時間や距離が近い・こと(さま)。 「 -にできます」 「頂上はもう-だ」
間に他のものが入らない・こと(さま)。直接。じか。 「 -の取引」 「今度の軍いくさの先陣勤めよと-に仰せたびたれば/盛衰記 20
物事の関係がごく近い・こと(さま)。 「 -の妹なんざ、随分脱兎の如しだけれど/婦系図 鏡花
( 副 )
に同じ。 「もう-帰ってくる」 「旦那のお邸はね、-此の湯島でね/初すがた 天外

ただ【直】

( 形動ナリ )
まっすぐなさま。 「春霞井の上ゆ-に道はあれど/万葉集 1256
間に介在するもののないさま。直接。じか。 「をとめに-にあはむと我が裂ける利目とめ/古事記
遠回しでないさま。そのまま。 「死ぬとぞ-に言ふべかりける/古今 恋四
( 副 )
まっすぐ。 「磐城山-越え来ませ/万葉集 3195
すぐ。じき。 「 -その几帳のうしろに/源氏 帚木
二つの物事に変わりがないさま。また、よく似ているさまを強調する語。まさに。そのまま。さながら。 「神な月しぐれに濡るるもみぢばは-わび人のたもとなりけり/古今 哀傷

ちょく【直】

( 名 ・形動 ) [文] ナリ 
まっすぐなこと。また、正しいこと。かざり気がないこと。また、そのさま。 ↔ 「正である、義である、-である/草枕 漱石
安直なこと。気軽なこと。気さくなこと。また、そのさま。 「ずいぶん-な話だね」 「 -な男」
間に何もはさまず、じかであること。 「 -の取引」

なお【直】

( 形動ナリ )
まっすぐなさま。「なおなお」「まなお」の形で見られる。 → なおなおまなお
( 副 )
取り立てて言うべきほどでないさま。普通。平凡。 「 -もあらぬことありて、春夏なやみくらして/蜻蛉
これといった行動・工夫をしないさま。空しく過ごすさま。 「宮仕への初めに、ただ-やはあるべき/伊勢 78

ひた【直】

( 接頭 )
名詞またはそれに準ずる語、まれに動詞に付いて、それに徹するさまを表す。
「もっぱら」「いちずに」などの意を表す。 「 -かくし」 「 -あやまり」 「 -走る」 「樅沢岳を-下りに下る/日本北アルプス縦断記 烏水
「じかに」「あらわに」などの意を表す。 「 -土」 「 -面」
「まっすぐに」「一筋に」などの意を表す。 「 -道」 「 -向き」
「すべて」「みんな」の意を表す。 「 -かぶと」
ある物の全面にわたっている意を表す。 「 -紅」 「 -白」 → ひたと

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説


あたい

古代の姓(かばね)の一つ。直と記すのが普通だが、古くは費、費直とも記す。443年ないしは503年鋳造の和歌山県隅田八幡宮(すだはちまんぐう)所蔵の鏡銘に「費直」とあるのが初見。語源については諸説あるが、上長を意味する朝鮮語に由来するという説が有力。直姓氏族は210余を数え、大和(やまと)朝廷に服属した地方の国造(くにのみやつこ)に多く授与された。帰化人では漢(あや)氏に与えられた。684年(天武天皇13)の八色(やくさ)の姓(かばね)の制定に際し、直姓の有力氏族は第四位の忌寸(いみき)を賜姓された。[前之園亮一]
『太田亮著『全訂日本上代社会組織の研究』(1955・邦光書房) ▽阿部武彦著『氏姓』(1966・至文堂)』

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世界大百科事典内のの言及

【氏姓制度】より

…連とは,大伴,物部,中臣,忌部(いんべ),土師(はじ)のように,朝廷での職務を氏の名とし,天皇に従属する官人としての立場にあり,朝廷の成立に重要な役割をはたした豪族である。伴造とは,連とも重なり合うが,おもにそのもとで朝廷の各部司を分掌した豪族で,秦(はた),東漢(やまとのあや),西漢(かわちのあや)などの代表的な帰化氏族,それに弓削(ゆげ),矢集(やずめ),服部(はとり),犬養(いぬかい),舂米(つきしね),倭文(しとり)などの氏があり,連,造(みやつこ),直(あたい),公(きみ)などの姓(かばね)を称した。百八十部は,さらにその下位にあり,部(べ)を直接に指揮する多くの伴(とも)をさし,首(おびと),史(ふひと),村主(すくり),勝(すくり)などの姓(かばね)を称した。…

【直】より

…〈あたえ〉ともよむ。費,費直とも表記され,主として大化改新以前の地方豪族である国造(くにのみやつこ)に授けられ,改新以後は,その国造の後裔である郡司とその一族とが,この姓を有している場合が多い。直の語義は諸説あるが,アタヒ(値)と同根で,匹敵するものの意で,かつて天皇と同等の権力を持って地方の政治を行っていた国造を〈あたひ〉と呼んだことに由来するといわれている。…

※「直」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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