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直観像 ちょっかんぞうeidetic image

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

直観像
ちょっかんぞう
eidetic image

ある事物を見た直後,あるいは数分後,ときにはその数年後にまでその事物のイメージが実在するかのように鮮明に再現されること。幻覚残像,記憶,表象とも異なる特性をもつ。一般に成人に比べて子供に起きる確率が高い。詩人ゲーテは,直観像によってバラのつぼみが開いていく様子が手にとるように見えたという。

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デジタル大辞泉の解説

ちょっかん‐ぞう〔チヨククワンザウ〕【直観像】

過去に見たものが、目の前にあるように鮮やかに見える像。子供に多く認められ、残像や幻覚とは区別される。

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大辞林 第三版の解説

ちょっかんぞう【直観像】

〘心〙 以前に見た事物が、あとになっても、まるで眼前にあるかのように鮮明に見える現象。また、その像。子供に多くみられる。当人はそれが現実に存在しないことを知っている点で幻覚とは異なる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

直観像
ちょっかんぞう
eidetic image

以前に一度見たことのある事物が明瞭(めいりょう)に再現され、あたかも実際の事物が存在するかのように眼前に見えるとき、これを直観像という。直観像は、幻覚のように外界に実在すると信じられることはなく、また、記憶表象よりもはるかに鮮明で、細部まで等しく現れ、空間的にも局在化される。残像after imageと比べると、残像が、刺激を除去した直後にのみ見られるのに対して、直観像は数時間、数日、あるいは数年後にすら見られる。また残像の色は、一般に原刺激に対して補色であるのに対して、直観像は原刺激と同色である。残像はだれにでも知覚されるが、直観像は成人ではまれであり、児童・少年少女期に多くみられるという(6~18歳で40%ないし90%)。ドイツの心理学者のイエンシュE. R. Jaensch(1883―1940)は、直観像には残像に近い性質をもつT型直観像と、表象に近い性質のB型直観像の二つのタイプが存在することをみいだし、前者は内向型(分裂性気質)、後者は外向型(そううつ気質)の性格類型に対応するものであるとした。視覚的なものばかりでなく、聴覚的、触覚的な直観像も報告されている。[西本武彦]

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世界大百科事典内の直観像の言及

【残像】より

…また一定方向に運動している対象をしばらく注視してから静止対象をみると,それが逆方向に動いてみえるのを〈運動残像movement after image〉(または〈運動残効〉〈滝の錯視〉)という。残像は刺激除去直後の数秒間持続する普遍的現象であるが,特定の人にのみ数時間,数日後にも現れることがあり,これを〈直観像eidetic image〉という。【梅津 耕作】。…

※「直観像」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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