相の谷前方後円墳(読み)あいのたにぜんぽうこうえんふん

日本歴史地名大系 「相の谷前方後円墳」の解説

相の谷前方後円墳
あいのたにぜんぽうこうえんふん

[現在地名]今治市大浜

今治平野北端に屹立する伊賀いが山山頂にある県下最大の前方後円墳。山の最高所(六三・五メートル)を後円部(径五〇メートル)とし、前方部(幅約四〇メートル)をほぼ北方に向ける。全長八二メートル。種々の埴輪をもち、葺石をめぐらした二段築成で、竪穴式石室主軸平行、長さ七メートル、幅約一メートル。舶載の禽獣四乳鏡(径一三センチ)竜鏡(径一一・四センチ)や直刀・鉄剣・鉄斧・類を多く出土した。西暦四〇〇年頃の前期古墳の代表的なもので、来島くるしま海峡要所を押え、今治平野を一望に収める地を占める大豪族首長の墳墓と考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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