相語らふ(読み)アイカタラウ

デジタル大辞泉 「相語らふ」の意味・読み・例文・類語

あい‐かたら・う〔あひかたらふ〕【相語らふ】

[動ハ四]
互いに語る。語り合う。
仏師もとに行きて―・ひて」〈今昔・四・一六〉
親しく交わる。また、男女が親しい関係になる。
「ねむごろに―・ひける友だち」〈伊勢・一六〉
自分仲間に引き入れる。
自国他国軍勢を―・ひ、七千余騎を率して」〈太平記一一

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精選版 日本国語大辞典 「相語らふ」の意味・読み・例文・類語

あい‐かたら・うあひかたらふ【相語】

  1. 〘 他動詞 ハ行四段活用 〙 ( 「あい」は接頭語 )
  2. 互いに語る。語り合う。面談する。
    1. [初出の実例]「あしひきの 山した水の こがくれて たぎつこころを たれにかも あひかたらはん〈よみ人しらず〉」(出典:古今和歌集(905‐914)雑体・一〇〇一)
  3. 親しく交わる。恋愛関係になる。
    1. [初出の実例]「思ひわびて、ねむごろにあひかたらひける友だちのもとに」(出典:伊勢物語(10C前)一六)
  4. 味方につける。仲間に引き入れる。
    1. [初出の実例]「平泉寺の衆徒、折を得て、〈略〉自国、他国の軍勢を相語(あヒカタラ)ひ、七千余騎を率して」(出典:太平記(14C後)一一)

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