知夫(読み)ちぶ

改訂新版 世界大百科事典 「知夫」の意味・わかりやすい解説

知夫[村] (ちぶ)

島根県隠岐郡,隠岐諸島島前(どうぜん)の最南端,知夫里(ちぶり)島と周辺の小さな無人島からなる村。人口657(2010)。知夫里島は標高325mのアカハゲ(赤禿)山を最高地点とする急峻な山が連なって海岸線まで迫り,海岸線は出入りが多く,風海食によって形成された断崖が続いている。半農半漁で,出稼者が多い。近世に隠岐の特徴的な農法であった牧畑まきはた)は農業への依存度の減少と離村や出稼ぎの増加によって急激に衰退した。現在では牧畑の耕作機能は失われて単なる牛馬の放牧地となっている。島の西岸には知夫赤壁せきへき)と呼ばれる断崖がある。境港,七類港とフェリーで結ばれている。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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