精選版 日本国語大辞典 「石花」の意味・読み・例文・類語 せ【石花・石華・石&JISF972;】 〘 名詞 〙 動物「かめのて(亀手)」の異名。[初出の実例]「石華〈字、或は蠣・犬脚に作る。或は蟥。犬脚は勢(セ)なり〉」(出典:出雲風土記(733)嶋根)石花の語誌「石華」の和訓には、「出雲国風土記」「二十巻本和名抄」の「勢」のような一字表記と、「本草和名」の「世衣」、「観智院本名義抄」「色葉字類抄」の「セイ」のような二字表記とがある。一字表記であっても「和名抄(東大本)」には上昇調アクセントを示す去声点があり、これは「観智院本名義抄」の「平上」という声点と対応しており、長音化して発音されていたことを示すものと考えられる。 せい【石花】 〘 名詞 〙 ( 「せ(石花)」の変化した語 ) 動物「かめのて(亀手)」の異名。[初出の実例]「備後の鞆の島〈略〉螺無し栄螺無しせいも無し」(出典:梁塵秘抄(1179頃)二) せっ‐かセキクヮ【石花】 〘 名詞 〙① 貝類。特に、牡蠣(かき)のこと。〔文明本節用集(室町中)〕② 軽石(かるいし)のこと。〔和名集并異名製剤記(1623)〕 せえ【石花】 〘 名詞 〙 「かめのて(亀手)」の異名。〔本草和名(918頃)〕 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例