硫化カルシウム(読み)りゅうかカルシウム(英語表記)calcium sulfide

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「硫化カルシウム」の意味・わかりやすい解説

硫化カルシウム
りゅうかカルシウム
calcium sulfide

化学式 CaS 。硫化水素水素の混合気流中で炭酸カルシウムを 1000℃に加熱すると生成する。無色立方晶系結晶,2000℃以上で分解比重 2.8,無定形のものは比重 2.25。湿った空気中では硫化水素臭がある。冷水にはわずかに溶け,熱水中では一部分解する。希酸により容易に分解し,硫化水素を発生する。食物保存剤,純粋なものは電子エミッタに用いられる。脱毛作用があり,皮なめしにも使用される。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報