祝部(読み)ハフリベ

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

祝部
はふりべ

古代の下級神職。「はふり」は罪穢(けがれ)を放(はふ)る意。令(りょう)制では国司が神戸(かんべ)のなかから簡定してあたらせ、適材がないか、または神戸がない場合は公戸(こうこ)から採用し、太政官(だいじょうかん)に申告する規定であった(職員令、神祇(じんぎ)官条)。なお簡定には神祇官が遣使して卜定(ぼくてい)する場合もあった(集解(しゅうげ)、古記)。祝部は大社には神主(かんぬし)・禰宜(ねぎ)の下に多くいたが、神戸を有しない小社には、公戸から臨時に簡定された祝部が1人だけで司祭する場合もあった。[前川明久]

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精選版 日本国語大辞典の解説

はふり‐べ【祝部】

〘名〙 (「はうりべ」とも)
令集解(701)職員古記云。問。部何人。答。取神戸之内
② 皇太神宮および豊受(とゆけ)大神宮の職員の一つ。神宮の摂社・末社・所管社に置かれ、神社の守衛・掃除などを監督する役目。大正二年(一九一三)に法令により設置された。

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世界大百科事典内の祝部の言及

【神職】より

…伊勢神宮では,古来,祭主(さいしゆ),大宮司,少宮司,禰宜(ねぎ)などの職称があった。諸社では,神主(かんぬし),祝部(はふりべ),宮司,禰宜などの語が一般に用いられた。令制時代,諸社の祝部は国司が神戸(かんべ)の中から選定して太政官に上申し,太政官によって任命されるしくみになっていた。…

【祝】より

…古代以来の神職の名称の一つ。〈ほうり〉ともいい,祝部(はふりべ)とも称した。一般には禰宜(ねぎ)の下位に属した。…

※「祝部」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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