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立木仏 たちきぶつ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

立木仏
たちきぶつ

自然の立ち木を根もとから目的とする像身の高さで残し,そのまま仏像を彫り出したもの。腐りやすいので根もとから切断したもの,また立ち木のままであるという気持を生かした仏像をさすこともある。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉の解説

たちき‐ぶつ【立(ち)木仏】

立ち木のまま彫り出した仏像。また、そのように似せて彫成した仏像。仏教と霊木信仰とが結びついて8世紀ごろ発生したもので、10~12世紀の遺品が多い。

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世界大百科事典 第2版の解説

たちきぶつ【立木仏】

自然のままの立木の形態を生かして製作された木彫仏。像全体を1本の立木から彫出しようとする意識が強くうかがわれ,立木の根を残して台座にしたり,根元の二股にわかれた部分を像の両脚部に見たてている例がある。その造形上の特色は,福島県恵隆寺千手観音像(像高742cm)などに見られるように,頭部から脚までを同じような太さに作った丈の高い立像である点にあり,また千葉県笠森寺十一面観音像のように山上に造像安置された例が多い。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

立木仏
たちきぶつ

立木の形態を生かしてつくられた木彫仏。自然の立木にじかに彫刻した仏像の意であるが、その例はきわめてまれで、造形上の特色は、立木の形態をとどめる丸太のような像身をもち、木の根部を残したり、荒削りの木を岩座形にした台座に立つ点である。像身が立木の姿をとどめるだけでなく、細分した実際の根株を像の下底に当てて立木の形を再現したり、根のついた立木そのものを彫刻した例もある。その制作背景は、古来の霊木信仰と仏教の習合によるものとみられ、8世紀ごろからつくられたと考えられるが、10~12世紀の遺品が多い。
 長野県智識寺(ちしきじ)の十一面観音(かんのん)像、茨城県西光院(さいこういん)の十一面観音像、栃木県輪王(りんのう)寺の千手(せんじゅ)観音像などは平安時代の作であるが、鎌倉時代にもつくられており、また江戸時代の円空(えんくう)や木喰(もくじき)なども立木仏をつくっている。全体として観音像の作例が多い。[佐藤昭夫]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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