箱根・小田原地方の木工細工で,湯本細工ともいう。箱根山中の豊富な広葉樹を利用して,同地方は江戸時代から挽物,木地細工の名産地であった。現在は寄木,象嵌,挽物,組木などを総称して箱根細工という。寄木細工は弘化年間(1844-48)にはじまるといい,色合いの異なる木地を寄せ合わせて幾何学的な単位模様をつくり,これをさらに集めてにかわづけした種木(たねき)を特殊な手がんなで削って〈づく〉とし,小箱などの表面装飾としたものである。模様の種類には市松,麻の葉,卍つなぎなどがある。象嵌細工は明治期に入り糸のこ機械を用いた挽込み象嵌に始まるもので,異なる色の2枚の板を重ねて図案を挽き回し,抜いた板を他の穴に嵌め込んでつくるもの。挽物は従来の伝統的技巧を生かして,とくに豆茶器,組み子などにつくる。組木は日本建築の桝組みからヒントを得たもので,一種の立体的パズルである。
執筆者:木内 武男
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
…保養所やキャンプ場,ゴルフ場,スケート場などレクリエーション施設も数多くあり,温泉供給事業といったユニークな公営事業も行われている。古くから湯治場みやげ,街道みやげとしてつくられてきた箱根細工がある。箱根登山鉄道のほか,国道1号,138号線,箱根新道・箱根ターンパイク,芦ノ湖スカイライン,乙女道路など交通手段も整備されている。…
※「箱根細工」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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