フランスのモラリスト、ラ・ロシュフコーの格言集。通例マキシムMaximesと略称する。1664年初版刊行、以後生前第5版まで改稿・修正を重ねる。人間性の根源にエゴイズムをみるモラリストの格言約600を集めたもの。「偽善とは、悪徳が美徳に対してささげる賛辞である」などはいいえて妙なる表現の巧みさ、「涙のなかには、他人を騙(だま)しおおせたあとあとで、しばしば自分自身をすら欺(あざむ)くものがある」などは人間観察の鋭さを示すもの。「老いる術(すべ)を知る人はほとんどない」、「太陽も死も直視することを得ない」となると、そこにはもう皮肉や警句はなく、ただ人間の限界を冷徹なまでに見つめる目があるばかりである。しかも、この一般論の大家は、「個々の人間を知るよりは人間一般を知ることのほうがたやすい」ことをもわきまえていた。
[山田 ]
『内藤濯訳『箴言と省察』(1983・グラフ社)』
外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...
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