(読み)チュウ

デジタル大辞泉 「籌」の意味・読み・例文・類語

ちゅう〔チウ〕【×籌】

数をかぞえるのに用いた木のくし。かずさし。かずとり。また、それに似たおみくじ

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精選版 日本国語大辞典 「籌」の意味・読み・例文・類語

ちゅうチウ【籌】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 古代、数を勘定するために用いた木製の串。勝負の度数や多量のものを数える時、箱などにこれをさし入れて数えたもの。かずさし。かずとり。籌木。算木。また、それに、形態が類似していたくじへらなど。
    1. [初出の実例]「合籌壱具〈木叉〉」(出典:大安寺伽藍縁起并流記資財帳‐天平一九年(747)二月一一日)
  3. 羯磨(こんま)作法にあたり投票に用いる竹木の串。
    1. [初出の実例]「俊慶法印記云〈略〉先維那洗手、籌本末洗之」(出典:醍醐寺新要録(1620))
  4. はかりごと。策略籌策
    1. [初出の実例]「不老子止足之誡、運小臣保身之籌」(出典:本朝続文粋(1142‐55頃)五・二条関白辞左近衛大将状〈藤原明衡〉)
    2. [その他の文献]〔漢書‐高帝紀〕

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普及版 字通 「籌」の読み・字形・画数・意味


20画

[字音] チュウ(チウ)
[字訓] かずとり・かず・はかる・はかりごと

[説文解字]

[字形] 形声
声符は壽(寿)(じゆ)。壽に儔・疇(ちゆう)の声がある。〔説文〕五上に「壺の矢なり」とあり、投壺(矢なげ)の数とりに用いるもの。また射儀にも用い、一般の計算にも用いた。計算の意から、計画・策謀の意となる。

[訓義]
1. かずとり、投壺の矢かずをかぞえる、かず。
2. はかる、はかりごと。
3. くじ、くじとりのくじ。

[古辞書の訓]
名義抄〕籌 カズ・カゾフ・ハカリゴト・カハラク 〔立〕籌 ハカリゴト・カゾフ・ハカラフ・カズ

[語系]
籌・紬・籀diuは同声。みな引きよせてよむ意がある。数をよみ数える筴(さく)を籌という。

[熟語]
籌帷・籌運・籌画籌幹籌款籌議・籌局・籌計・籌決・籌国・籌策籌筴籌算・籌子籌思・籌商籌餉籌賑・籌度・籌馬籌備・籌筆・籌辺・籌・籌籌謀籌略籌慮・籌暦
[下接語]
遺籌・一籌・運籌・遠籌・籌・画籌・機籌・挙籌・暁籌・軍籌・計籌・献籌・行籌・更籌・坐籌・算籌・酒籌・輸籌・唱籌・上籌・深籌・神籌・籌・籤籌・探籌・辺籌・余籌・良籌

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世界大百科事典(旧版)内のの言及

【算木】より

…(2)中国の計算器。算木は日本に伝わってからの呼称で,中国では算,籌(ちゆう),策などと呼ぶ。10cm前後の細い角棒で,これを図のように組み合わせて任意の数字をあらわした。…

※「籌」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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