投壺(読み)トウコ

  • つぼうち
  • つぼなげ
  • 投×壺
  • 投壺 tóu hú

百科事典マイペディアの解説

〈つぼうち〉とも。壺(つぼ)の中に矢を投げ入れて,入った矢の数を競う遊戯。壺は口の直径が約15cm以下,左右に耳があるもので,12本の矢を用いる。投げる距離は用いる矢の2倍半。矢の長さは室内,などの場所によって異なる。負けた者は罰酒を飲む。中国起源の儀礼的遊戯で,日本では《和名類聚抄》に記述があるが,実際には江戸中期を除いてあまり行われなかったらしい。→投扇興

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世界大百科事典 第2版の解説

中国古代の宴席での遊戯。一つの壺に主客が交互に矢を投げ入れ,入った矢の数の多少で勝負を決する。その道具も投壺という。《礼記(らいき)》投壺篇には,その公式のやり方が記されている。それによると,投げから壺までの距離は矢2本半,矢の長さは室内,堂上,庭などの場所によって異なる。壺の中には小豆を入れて,矢が跳び出さないようにした。競技は1回に交互に4本の矢を投げ,それを3回繰り返し,負けた者は罰酒を飲む。

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 中国から伝わった遊戯の一つ。奈良時代日本に伝来。後世、江戸時代、天明・寛政(一七八一‐一八〇一)の頃に流行したものは、壺をはさんで等距離に向かいあい、その地点から矢を投じて壺へのはいり方や数で点数を争って遊んだ。つぼうち。つぼなげ。〔江吏部集(1010‐11頃)〕 〔礼記‐投壺〕
〘名〙 =とうこ(投壺)〔十巻本和名抄(934頃)〕
〘名〙 =とうこ(投壺)〔十巻本和名抄(934頃)〕

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世界大百科事典内の投壺の言及

【壺】より

甕(かめ)【佐原 眞】 日本では土器,陶磁器が主であったが,金属・ガラス・木製の壺も伝えられている。正倉院宝物中には狩猟文をあらわした広口無頸の銀壺,細頸に円筒形の耳をもつ鋳銅鍍金の投壺(とうこ)がある。ガラスでは文禰麻呂(ふみのねまろ)の墓(奈良県宇陀郡榛原町)から緑色の瑠璃壺(骨壺)が出土しており,ほかに舎利容器にもガラス製小壺が用いられている。…

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