紀ノ松島(読み)きのまつしま

日本大百科全書(ニッポニカ) 「紀ノ松島」の意味・わかりやすい解説

紀ノ松島
きのまつしま

和歌山県南東部、東牟婁(ひがしむろ)郡那智(なち)勝浦町の海岸景勝地吉野熊野国立公園の一部。日本三景の一つ松島に似ているとして名づけられた。陸繋島(りくけいとう)の狼煙(のろし)山に囲まれた勝浦港周辺には、鶴島乙島中ノ島弁天島など多くの小島岩礁があり、島巡りの遊覧船が巡回する。

[小池洋一]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「紀ノ松島」の意味・わかりやすい解説

紀ノ松島
きノまつしま

和歌山県南東部,勝浦湾にある岩礁群。那智勝浦町に属する。隆起海食台が沈水し,海食を受けて形成された大小百余の岩礁群で,大洞窟温泉がある。頁岩砂岩互層から成る。奇岩怪石マツがおおう景勝地で,仙台湾の松島になぞらえて命名勝浦温泉から遊覧船が通う。吉野熊野国立公園に属する。

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世界大百科事典(旧版)内の紀ノ松島の言及

【那智勝浦[町]】より

…北端に大雲取山(966m)がそびえ,那智川,太田川が南流。入り組んだ海岸線と熊野灘の荒波がつくり出す洞穴や奇岩,また沖の島々は〈紀の松島〉と称される景勝を展開,吉野熊野国立公園の一画をなす。町域北東部には熊野三山の一つ熊野那智大社(熊野大社)をはじめ,西国三十三所の第1番札所青岸渡(せいがんと)寺,〈女人高野〉とも呼ばれる妙法山阿弥陀寺などがあり,一大霊場を形成する。…

※「紀ノ松島」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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