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紋下 もんした

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

紋下
もんした

人形浄瑠璃芝居の総座頭の意。番付面で劇場の紋のに記されることからその名が起った。太夫三味線人形遣いのすべての統率者で,通常,最高位の太夫または座元 (本) だけであったが,明治5 (1872) 年大阪松島の文楽座で初めて人形遣いの1世吉田玉造竹本春太夫と並んで紋下となり (人形紋下) ,1883年4月には三味線の豊沢団平が紋下となったこともある。櫓下 (やぐらした) と同意語で,これは劇場の櫓の下にその名を書いた櫓看板を掲げることからその名が起った。

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百科事典マイペディアの解説

紋下【もんした】

櫓下(やぐらした)

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大辞林 第三版の解説

もんした【紋下】

人形浄瑠璃芝居の一座の代表者。番付で劇場の紋の下に名を記されたのでいう。普通、太夫がこの地位を占めたが、明治以後は、人形遣い・三味線の紋下も出た。櫓下やぐらした

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

紋下
もんした

人形浄瑠璃(じょうるり)用語。人形浄瑠璃一座の代表者をいう。歌舞伎(かぶき)の座頭(ざがしら)にあたる語だが、番付の最初に劇場名と櫓紋(やぐらもん)(座紋)が記され、その紋の下に代表者の名を大きく書くので、この名が生まれた。櫓紋の下に書き、古くは実際に劇場の櫓の下にも名を記したので「櫓下(やぐらした)」ともよんだ。普通、浄瑠璃を語る太夫(たゆう)の第一人者がこれにあたったが、まれに三味線弾きや人形遣いがその地位につくこともあり、明治期には各部門から一人ずつ選ばれたこともあった。紋下の名は劇場の軒の中央に出す大看板にも書く。第二次世界大戦後の文楽(ぶんらく)座の紋下は、豊竹山城少掾(とよたけやましろのしょうじょう)の引退後空席が続き、現在の文楽協会に及んでいる。[松井俊諭]

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世界大百科事典内の紋下の言及

【キリ(切)】より

…序・破・急の原理から,5段組織の時代物では第3段(あるいは第4段)がもっとも山場となり,さらにその切場は全体の中で非常に重要なききどころといえる。したがって,3段目の切を語る太夫は最高の位の演奏家であり,一般に〈紋下(もんした)〉あるいは〈櫓下(やぐらした)〉と呼ばれる太夫がこれをうけもつ。義太夫節では長唄や他の浄瑠璃と違って,太夫1人に三味線奏者1人(相三味線(あいじやみせん))を原則とするため,1段を1人で語ることは困難であり,口・中・切と3人で分担している。…

【櫓下】より

…とくに三味線,人形の代表を加えて複数の櫓下を置いたこともある。番付の座紋の下にも名を記したので〈紋下〉ともいう。1959年,豊竹山城少掾引退のあと後任が選ばれぬまま現在にいたり,この制度は自然消滅の状態である。…

※「紋下」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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