紋を装飾模様として用いることは、すでに鎌倉時代から始まる。しかし、それは主として鶴(つる)の丸、鳳凰(ほうおう)の丸、巴(ともえ)など、吉祥的な性格をもった紋を地文風に敷き詰めるか、器物・衣装の要所に配したもので、変化に富んだ各種の紋を自由に散らした紋尽、紋散らしの出現は江戸初期(17世紀初頭)を待たねばならない。こうした紋尽には、実際使われている家紋以外に、華麗な草花、鳥獣、あるいはしゃれた器物を丸紋風に仕立てたものが含まれており、形式や色彩に変化をつけている。やがて江戸中期以後、丸紋はしだいに絵様化し、紋章形式の本来的な抽象性が希薄になり、したがって紋尽のおもしろさも損なわれていった。
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村元雄]
立春から数えて 88日目で,現行暦では5月2日頃にあたる。八十八夜を過ぎればもはや晩霜も終りになるので,農家ではこれを種まきや茶摘み,その他の農作業開始の基準としている。日本では明暦3 (1657) ...