普及版 字通 「紳(漢字)」の読み・字形・画数・意味
紳
常用漢字 11画
[字訓] おおおび
[説文解字]
[字形] 形声
声符は申(しん)。申はものを束ねること。申束する意がある。〔説文〕十三上に「大帶なり」とあり、大帯には素また練を用いた。〔詩、衛風、有〕の〔伝〕に「帶は衣を申束(しんそく)する以(ゆゑん)なり」、〔礼記、少儀、注〕に「帶は自ら結束する以なり」という。〔論語、衛霊公〕「子張、(こ)れを紳に書す」とは、大帯の垂れた余りの部分に、孔子の語を急いで書きとどめたことをいう。
[訓義]
1. おおおび、礼服の大帯、その余りを三尺垂れる。
2. つかねる。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕紳 ノブ・モノヌフ 〔立〕紳 モノヌフ・オホオビ・オホキヌ 〔字鏡集〕紳 オビ・オホオビ・ツカヌ・ノフ
[語系]
紳・申・伸sjienは同声。展tian、陳dienも声近く、みな、ものを伸展し、また重ねる意などがある。
[熟語]
紳笏▶・紳士▶・紳帯▶・紳珮▶・紳冕▶・紳民▶
[下接語]
衣紳・華紳・貴紳・郷紳・錦紳・高紳・儒紳・書紳・紳・縉紳・紳・垂紳・薦紳・束紳・朝紳・廷紳・劣紳
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報