絡める(読み)カラメル

デジタル大辞泉 「絡める」の意味・読み・例文・類語

から・める【絡める/×搦める】

[動マ下一][文]から・む[マ下二]
しっかりと巻きつける。「足を―・める」
密接に関係づける。「人員削減を―・めた合理化案」
粉状のものや粘り気のあるものを全体によくつける。「団子あんを―・める」
(搦める)ひもなどで縛る。捕らえて縛る。「賊を―・める」
「木をって並べ、藤づるで―・め」〈藤村夜明け前
(搦める)登山で、障害物通行困難な場所を避けたコースをとる。「がれ場を―・めて登る」
[類語]巻く巻き付ける

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「絡める」の意味・読み・例文・類語

から・める【絡・搦】

  1. 〘 他動詞 マ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]から・む 〘 他動詞 マ行下二段活用 〙
  2. つかまえてしばる。捕縛する。また、つかまえて監禁する。
    1. [初出の実例]「速かに山に向て彼の王(みこ)を求捉(カラム)可し」(出典:日本書紀(720)皇極二年一一月(岩崎本訓))
    2. 「悪党二人、にげ籠て候ひしを、寄ってからめうど申す物も候はざりしに」(出典:平家物語(13C前)五)
  3. なわ、ひもなど、細長いものを巻きつける。からませる。
    1. [初出の実例]「甲に熊手をきりつけながら、〈略〉六波羅までからめて落ちられければ」(出典:金刀比羅本平治(1220頃か)中)
    2. 「夜衣を絡付(まとひつ)けたり、足を縈(カラ)めたり」(出典:多情多恨(1896)〈尾崎紅葉〉後)
  4. 料理で、粉状のものや粘り気のあるものを全体によくつける。「団子にタレをからめる」
  5. ( の比喩的用法で、多く受身の形で用いる ) 心を奪う。気持や感情をとらえる。
    1. [初出の実例]「ちからをよぶほど人のさはがしき事をのぞくべし。〈略〉其ゆへはみもなき事にはやくけがされ、又はからめらるる者也」(出典:こんてむつすむん地(1610)一)
  6. ある物事に、他の物事を関係づける。からませる。
  7. 登山で、障害物や通りにくい所をさけて回り道をする。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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