絶倒(読み)ぜっとう

精選版 日本国語大辞典 「絶倒」の意味・読み・例文・類語

ぜっ‐とう ‥タウ【絶倒】

〘名〙
感嘆悲哀驚愕憂愁など、すべて感情が極度に達して倒れるばかりの状態になること。
※中華若木詩抄(1520頃)上「若し坡翁に、かやうのことを、見せたらば、絶倒すべきそ」
即興詩人(1901)〈森鴎外訳〉をかしき楽劇詩人楽人も、只管(ひたすら)観客をして絶倒せしめ」 〔宋史‐王登伝〕
② 笑いくずれること。ころがるほど笑うこと。「抱腹絶倒」
随筆胆大小心録(1808)七八「『桔更・かるかや・われもかう、刃の太刀をかうはいてと云語あり』といひしかば、絶倒してかへりし也」 〔五代史‐晉家人伝〕

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デジタル大辞泉 「絶倒」の意味・読み・例文・類語

ぜっ‐とう〔‐タウ〕【絶倒】

[名](スル)
笑いころげること。「抱腹絶倒
「覚えず―し」〈志賀重昂日本風景論
極度の驚きや悲しみなどのために、倒れそうになること。
「かやうのことを見せたらば、―すべきぞ」〈中華若木詩抄・上〉

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普及版 字通 「絶倒」の読み・字形・画数・意味

【絶倒】ぜつとう(たう)

驚いて倒れる。感嘆し、また悲喜の甚だしいときのさま。〔晋書、衛伝〕琅の王澄、高名り。推する少なし。の言を聞くに、輒(すなは)ち倒す。故に時人之れが語を爲して曰く、衞して、子(王澄)倒すと。

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