デジタル大辞泉 「綻」の意味・読み・例文・類語 たん【綻】[漢字項目] [常用漢字] [音]タン(漢) [訓]ほころびる縫い目がほどける。破れる。「破綻」 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「綻」の意味・読み・例文・類語 ほころび【綻】 〘 名詞 〙 ( 動詞「ほころびる(綻)」の連用形の名詞化 )① ほころびること。縫い合わせた部分の糸が切れること。縫いめがほどけること。また、その部分。[初出の実例]「ほころび縫はんだにぞもたらぬ」(出典:宇津保物語(970‐999頃)藤原の君)② 衣服や几帳(きちょう)などの、合わせめの一部をわざと縫い合わせないでおく部分。[初出の実例]「木丁のほころびより臥しながら見給へば」(出典:落窪物語(10C後)一)③ 隠していた物事が隠しきれずに外に出ること。 ふくろび【綻】 〘 名詞 〙 ( 動詞「ふくろぶ(綻)」の連用形の名詞化 ) 縫い目などの解けること。また、その箇所。ふくろべ。[初出の実例]「女房も無ほどにふくろひ縫てくるる者もなく」(出典:両足院本山谷抄(1500頃)二) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
普及版 字通 「綻」の読み・字形・画数・意味 綻常用漢字 14画(異体字)袒10画 [字音] タン[字訓] ほころびる・ぬう[字形] 形声声符は定(てい)。正字は袒に作り、旦(たん)声。〔礼記、内則〕に「衣裳綻裂す」とあって、綻は古くから用いられている字であるが、古い字書にみえない。字はまた袒・に作る。〔説文〕八上に「袒は衣解くるなり」とあり、綻の初文。袒はのち袒裼(たんせき)(はだぬぐ)の意となり、綻が衣縫解くる意の字となった。[訓義]1. ほころびる、ぬいめがとける。2. ぬう、つづる。3. 花がひらく、さく。4. 袒と同じ。袒はかたはだをぬぐ。[古辞書の訓]〔名義抄〕綻 ホコロブ/袒 カタヌグ・アラハ〔字鏡集〕綻 ホコロブ・フクロ[熟語]綻花▶・綻線▶・綻破▶・綻裂▶・綻露▶[下接語]衣綻・花綻・吹綻・断綻・破綻・梅綻・氷綻・補綻 出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報