20世紀日本人名事典 「緑川 洋一」の解説
緑川 洋一
ミドリカワ ヨウイチ
昭和・平成期の写真家 緑川洋一写真美術館館長。
- 生年
- 大正4(1915)年3月4日
- 没年
- 平成13(2001)年11月14日
- 出生地
- 岡山県邑久郡邑久町
- 旧姓(旧名)
- 横山 知
- 学歴〔年〕
- 日本大学専門部歯学科〔昭和10年〕卒
- 主な受賞名〔年〕
- 日本写真批評家協会賞〔昭和37年〕「瀬戸内海」,二科展内閣総理大臣賞〔昭和48年〕「海辺の家」,勲四等瑞宝章〔平成2年〕,日本写真協会賞(功労賞 第49回)〔平成11年〕
- 経歴
- 岡山市内で歯科医院を開業するかたわら、写真を撮り続ける。昭和22年林忠彦、秋山庄太郎らと銀龍社を結成。自然と四季の移り変わりを多重露出を使った独特な技法で撮影、“色彩の魔術師”と呼ばれた。37年写真集「瀬戸内海」で日本写真批評家協会賞、48年組み写真「海辺の家」で二科展総理大臣賞など受賞多数。同年長男が歯科医を継ぎ、以後写真に専念。53年家裁に申し出て、ペンネームを本名に。56年写真愛好家らを集めた全国組織の風の会を主宰、後進の指導にも努めた。平成4年岡山市に緑川洋一写真美術館がオープン、同館長を務めた。6万部のベストセラー「瀬戸内旅情」はじめ、写真集は「日本の山河」「山陽道」「皇居・自然と造形」「パリ今昔」「水墨の詩 日本の山河」など多数。海外での評価も高く、ビクトリア・アルバート美術館(英国)やフランス国立図書館にも作品が保存されている。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」（2004年刊）20世紀日本人名事典について 情報