(読み)テイ

デジタル大辞泉 「締」の意味・読み・例文・類語

てい【締】[漢字項目]

常用漢字] [音]テイ(漢) [訓]しまる しめる
締めくくって一つにまとめる。約束などを結ぶ。「締結締約

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「締」の意味・読み・例文・類語

しまり【締】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「しまる(締)」の連用形の名詞化 )
  2. ゆるみがないこと、きっちりしていること。堅く結ばれること。〔和英語林集成(初版)(1867)〕
  3. 行動、態度、気がまえがしっかりしていること。品行をつつしむこと。また、顔つきなどが引きしまっていること。
    1. [初出の実例]「しまりの有物に欲のすくなき者多し」(出典:仮名草子・清水物語(1638)下)
    2. 「爺さまに早く別れたのが、あれが身のしまりにもなったのさ」(出典:滑稽本・浮世風呂(1809‐13)二)
  4. 取り締まること。監督。統御。
    1. [初出の実例]「其外江州衆数万騎にてしまり丈夫にさせ、堀をもうめさせ候」(出典:豊前国近藤文書‐天正一一年(1583)二月二八日・筑前守秀吉判物写)
  5. 秩序がよく整うこと。規律。秩序。
    1. [初出の実例]「イエノ shimari(シマリ)」(出典:和英語林集成(初版)(1867))
  6. 戸などを、かたくとざすこと。戸締まり。
    1. [初出の実例]「四方の諸君の恵み給ひし五句をもて、此草子のはしがきに換、予が拙なきを装る。〈略〉柴の戸は〆(シマ)りも付ず夜の梅〈梅雪〉」(出典:人情本・春色梅美婦禰(1841‐42頃)序)
  7. 金銭のむだづかいをしないこと。倹約。しまつ。
    1. [初出の実例]「去暮の始末も思ひの外、尾も出しをらぬは、少ししまりも出たかと悦ぶけしき」(出典:滑稽本・古朽木(1780)三)
  8. 囲碁用語。
    1. (イ) 二手、または三手かけて隅を確保する手段。
    2. (ロ) 相手が隅にはいってくることができないように守る手段。二手シマリの場合、形によって小桂馬ジマリ、大桂馬ジマリ、一間ジマリなどと呼ぶ。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「締」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 15画

(旧字)
15画

[字音] テイ
[字訓] むすぶ・しめる

[説文解字]

[字形] 形声
声符は(帝)(てい)。は大きな祭卓の脚部を交叉して結びつけた形。〔説文〕十三上に「結びて解けざるなり」とあり、締結することをいう。固く相約する意に用いる。

[訓義]
1. むすぶ、紐(ひも)をむすぶ。
2. しめる、ひきしめる、強くしめて結ぶ。
3. むすぼれる、心がしまる。

[古辞書の訓]
名義抄 ムスブ・タトフ 〔立〕 タトフ・ムスブ・ムスボル・アツム

[語系]
dyi、thiekは声義近く、(てい)に佩飾髪の意がある。(滴)・tyekは声が近い。丸く結ぼれた形のもの。(摘)tyekはその状態でつみとる意。(てき)声の字に、固くまるく結んだものを意味することが多い。

[熟語]
締姻・締架・締結・締構・締好締交・締合締婚締素・締造締党・締盟・締約締連
[下接語]
交締・深締

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android