罪悪感(読み)ザイアクカン

デジタル大辞泉 「罪悪感」の意味・読み・例文・類語

ざいあく‐かん【罪悪感】

罪をおかした、悪いことをしたと思う気持ち。「罪悪感に責められる」
[類語]疚やましい・後ろめたい・後ろ暗い・名折れ・面つら汚し・赤恥・羞恥・生き恥・死に恥・恥さらし・恥・恥ずかしい・面目ない・極きまり悪い・不名誉・不面目・肩身が狭い・合わせる顔がない・身の置き所が無い・穴があったら入りたい・面目次第も無い・汗顔・汗顔の至り・冷汗三斗・冷や汗もの・忸怩じくじ・顔向けが出来ない・顔が合わせられない・顔が潰れる・ばつが悪い・どの面下げて・恥じ入る・形かた無し・小恥ずかしい・気恥ずかしい・うら恥ずかしい・面おもはゆい・照れ臭い・恥をかく・身の縮む思い・申し訳ない・すまない・心苦しい・気の毒・気が咎とがめる・負い目・自責・面目丸潰れ・面目を失う・泥を塗る・名を折る・名を汚す・消え入る・間が悪い・くすぐったい・こそばゆい・尻こそばゆい・まばゆい・顔負け・寝覚めが悪い・引け目・劣等感・コンプレックス・身に覚えがある・叩けば埃ほこりが出る・胡散うさん臭い・訳有り・黒歴史・脛すねに疵きず持つ・秘め事・呵責かしゃく・針の筵むしろ・痛心・十字架を背負う・慙愧ざんき・臍ほぞを噬かむ・悔悟・悔悛かいしゅん・懺悔ざんげ・痛恨

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精選版 日本国語大辞典 「罪悪感」の意味・読み・例文・類語

ざいあく‐かん【罪悪感】

  1. 〘 名詞 〙 自分がした行為を罪悪と感じる気持。
    1. [初出の実例]「全然罪悪感(ザイアクカン)もなく道徳観念もないのである」(出典:東京学(1909)〈石川天崖〉二四)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「罪悪感」の意味・わかりやすい解説

罪悪感
ざいあくかん

社会的、道徳的に非難されるべきことを犯したという意識ないしは感情。こうした意識・感情がおきると自尊心を失い、罪滅ぼしをしようという気持ちがおきる。自分を無価値なものとみなす傾向のことをもいう。このときの罪悪感は意識的なものであり、社会的道徳を維持していく力にもなっている。精神分析では、神経症的な無意識の罪悪感が注目され、罰を求める要求が仮定される。一般には非難されるべきことを犯したという意識から罪悪感が生じるが、むしろ罪悪感がゆえに罪を犯すというように考えざるをえない病理的ケースがみられるからである。こうしたタイプの犯罪者は、無意識の空想的犯罪からおこる罪悪感から逃れるために現実に罪を犯し、その罪悪感を甘受する。現実に処罰されることによって無意識の罪悪感を現実の罪悪感に置き換えることができるので、心理的には解放感を得ることができると考えられる。こうした罪悪感は多くの場合、自我と超自我の葛藤(かっとう)によるものが多く、罪悪感は超自我に対する自我の不安であるといわれる。すなわち、自我は超自我の命令に従うことができないと自ら罰を受けようとする。これが無意識の処罰欲求とよばれるものである。

[外林大作・川幡政道]

『フロイト著、小此木啓吾訳「自我とエス」(『フロイト著作集6』所収・1970・人文書院)』▽『フロイト著、佐々木雄二訳「精神分析的研究からみた二、三の性格類型」(『フロイト著作集6』所収・1970・人文書院)』▽『久重忠夫著『罪悪感の現象学――「受苦の倫理学」序説』(1988・弘文堂)』▽『松木邦裕著『分析臨床での発見――転移・解釈・罪悪感』(2002・岩崎学術出版社)』

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