肌・膚(読み)はだ

精選版 日本国語大辞典 「肌・膚」の意味・読み・例文・類語

はだ【肌・膚】

〘名〙
① 人などの皮膚。はだえ。また、からだ。
万葉(8C後)一一・二三九九「赤らひく秦(はだ)も触れずて寝たれども心を異には我が思はなくに」
② 物を覆い包んでいる、外側の皮。うわかわ。表皮。また、物の表面。〔十巻本和名抄(934頃)〕
※門(1910)〈夏目漱石〉七「赤土の肌(ハダ)を生々しく露出した様子に」
木材などの表面に見られるきめ。
源氏(1001‐14頃)梅枝「こまの紙の、はだこまかに、なごうなつかしきが」
※仮名草子・仁勢物語(1639‐40頃)下「具足はだより、綿の目を虱とや云ふとて出しければ」
⑤ その人がもっている気質気性
洒落本傾城買四十八手(1790)やすひ手「こふ云はだの客は、女郎をひいてあそぶをのみ色男とさだめ」

はだ‐え ‥へ【肌・膚】

〘名〙
① 人や獣類のからだの表面をおおう皮。はだ。〔新訳華厳経音義私記(794)〕
※観智院本三宝絵(984)下「身きよくしてはたえうるはしきは」
刀剣の身の表面。
狂言記長光(1660)「はだゑはいかやうにあるぞ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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