(読み)ホウ

精選版 日本国語大辞典 「胞」の意味・読み・例文・類語

え【胞】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「え」は元来ヤ行のエ ) =えな(胞衣)
    1. [初出の実例]「産(こう)む時に至るに及びて先づ淡路洲を以て胞(エ)と為(す)」(出典日本書紀(720)神代上(水戸本訓))

ほうハウ【胞】

  1. 〘 名詞 〙
  2. えな。胞衣。〔漢書‐外戚伝下・孝成趙皇后〕
  3. 植物子房果実などの室。房室。〔生物学語彙(1884)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「胞」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 9画

(旧字)
9画

[字音] ホウ(ハウ)
[字訓] えな・はらから

[説文解字]

[字形] 形声
声符は(包)(ほう)。〔説文〕九上に「兒の生るる裹(ふくろ)なり」とあり、胞衣をいう。また胎衣という。

[訓義]
1. えな、胎衣。
2. はらから、兄弟。
3. と通じ、くりや。

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕 子の須(す)なり 〔名義抄 ハラ・ハラノシシ・ハラム・キル・フクロ・ユバリフクロ・ツマタツ・ヨス・クソフクロ 〔立〕 ホソノヲキル・クソブクロ・ヨ・エナ・ツフタツ・コス・キス・ツマタツ・ハラノシシ・ハラム・ユバリフクロ

[語系]
pheu、peuは声義近く、は人の懐妊の象、はその胎衣をいう。

[熟語]
胞衣・胞裹胞兄胞者胞人・胞胎・胞与・胞絡
[下接語]
衣胞・育胞・懐胞・細胞・紫胞・水胞・同胞・羊胞

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