能太夫(読み)ノウダユウ

デジタル大辞泉 「能太夫」の意味・読み・例文・類語

のう‐だゆう〔‐ダイフ〕【能夫】

能役者うち、公の席でシテを務める立場の者。江戸時代四座一流家元や各藩所属役者で格の高い者などをさした。のち、能役者一般をいう。

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精選版 日本国語大辞典 「能太夫」の意味・読み・例文・類語

のう‐だゆう‥ダイフ【能太夫】

  1. 〘 名詞 〙 能役者のうち公の舞台でシテを勤める地位にある者。江戸時代には四座一流の家元・禁裏能役者、あるいは各藩所属役者のうち格の高い者をさした。後には能役者一般をいう。
    1. [初出の実例]「謡の役者、自慢かほにてふしはかせ、音曲を専とたしなみ、誠に本の能太夫のまねをして舞おさめければ」(出典:慶長見聞集(1614)二)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「能太夫」の意味・わかりやすい解説

能太夫
のうだゆう

元来は,能の四座 (観世宝生金春金剛) の宗家の称。ただし喜多流宗家だけは喜多太夫と呼ばなかった。転じて,能のシテ役のことをも太夫と称した。

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