脱感作療法(読み)だつかんさりょうほう(その他表記)desensitization

精選版 日本国語大辞典 「脱感作療法」の意味・読み・例文・類語

だつかんさ‐りょうほう‥レウハフ【脱感作療法】

  1. 〘 名詞 〙 アレルギー疾患に対する免疫療法一つアレルギー原因となる物質アレルゲン)を微量ずつ繰り返し注射して過敏性を減らしていくもの。気管支喘息蕁麻疹(じんましん)治療に用いる。除感作療法。減感作療法

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「脱感作療法」の意味・わかりやすい解説

脱感作療法
だつかんさりょうほう
desensitization

行動療法技法の一つ。不安神経症強迫神経症などに対して,筋肉弛緩を行うことによって不安,恐怖消去を行おうとする技法。不安,恐怖と筋肉弛緩とは拮抗し,後者訓練,習得させることによって前者が取除かれる。その場合,不安,恐怖の程度が最も軽度な場合のイメージを浮ばせ,同時に筋肉弛緩を行わせることから始めて最終的に最も不安,恐怖の著しい場面へと進める。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の脱感作療法の言及

【免疫療法】より

…一方,目的とする抗原(アレルゲン)に対する免疫反応が人体にとって不利益な反応(アレルギー)をもたらす場合には,このような免疫反応の減弱を目標として少量のアレルゲンを徐々に増量していく治療法が行われている。これは減感作療法あるいは脱感作療法と呼ばれ,気管支喘息(ぜんそく),花粉アレルギー,一部の薬剤アレルギーなどに対して行われている。(2)受動免疫療法は人体のもっていない特異抗体を補充投与する治療法で,細菌や他の生物由来の毒素に対する抗毒素の投与が行われている。…

※「脱感作療法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

ベートーベンの「第九」

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android