しょう‐きょ セウ‥【消去】
〘名〙
① 消え去ること。また、消し去ること。
※転向論(1958)〈
吉本隆明〉「封建的
意識の
残像が反映しているためであり、その残像を消去するために」 〔
論衡‐遭虎〕
②
数学で、いくつかの
未知数を含むいくつかの
方程式から、その中の未知数のあるものを含まない方程式を導くこと。除き去られる未知数がxのとき、この
操作を行なうことを、xを消去する、または追い出す、という。
きえ‐さ・る【消去】
〘自ラ五(四)〙 消えてなくなる。消えてしまう。
※
浮世草子・
好色五人女(1686)四「汝元来帯とけひろげにて、世に徒
(いたづら)ものや、たちまち消
(キエ)され」
けし‐さ・る【消去】
〘他ラ五(四)〙 消してなくす。すっかりなくしてしまう。
※
西国立志編(1870‐71)〈中村正直訳〉
一一「無心の
慣習に由て得たるもの等は、或は消し去る事あれども」
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デジタル大辞泉
「消去」の意味・読み・例文・類語
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しょうきょ【消去 elimination】
連立一次方程式
を考えよう。(2)-(1)×2はy-3z=-8,(1)×5-(3)は6y+3z=15となる。したがって,上の連立方程式から,y,zについての連立一次方程式
を得る。このように,与えられた連立方程式から未知数の数が少ない方程式を導くことを消去という。上の例の場合には,連立方程式(1),(2),(3)から未知数xを消去して,連立方程式(4),(5)を得るなどという。【丸山 正樹】
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消去
しょうきょ
extinction
心理学用語。古典的条件づけでは強化なしで条件刺激のみ提示する手続をさし,道具的条件づけでは道具反応が生起しても強化を与えない手続をさす。さらに,このような手続の結果,条件反射または条件反応が弱められる現象をもいう。たとえば,一定の音刺激ののち餌を与えて唾液条件反射を形成し,そののち音刺激のみを提示して餌を与えない手続に変えた場合や,てこを押せば報酬を与える訓練をしたのち,てこを押しても報酬を与えない場合などである。
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消去【しょうきょ】
二つ以上の変数に関する一組の方程式から,一つの変数を含まない方程式を導くことを,その変数を消去するという。たとえばx+2y−3z=0と3x−2y+z=2からyを消去して4x−2z=2,すなわち2x−z=1を得る。
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