消去(読み)しょうきょ(英語表記)extinction

翻訳|extinction

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

消去
しょうきょ
extinction

心理学用語。古典的条件づけでは強化なしで条件刺激のみ提示する手続をさし,道具的条件づけでは道具反応が生起しても強化を与えない手続をさす。さらに,このような手続の結果,条件反射または条件反応が弱められる現象をもいう。たとえば,一定の音刺激ののち餌を与えて唾液条件反射を形成し,そののち音刺激のみを提示して餌を与えない手続に変えた場合や,てこを押せば報酬を与える訓練をしたのち,てこを押しても報酬を与えない場合などである。

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デジタル大辞泉の解説

しょう‐きょ〔セウ‐〕【消去】

[名](スル)
消えてなくなること。また、消してなくすこと。「不安が消去する」「録画を消去する」
数学で、いくつかの未知数を含むいくつかの方程式から、未知数の数を減らすために、特定の未知数を他の未知数に置き換え、その未知数を含まない方程式を導くこと。

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百科事典マイペディアの解説

消去【しょうきょ】

二つ以上の変数に関する一組の方程式から,一つの変数を含まない方程式を導くことを,その変数を消去するという。たとえばx+2y−3z=0と3x−2y+z=2からyを消去して4x−2z=2,すなわち2x−z=1を得る。

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世界大百科事典 第2版の解説

しょうきょ【消去 elimination】

連立一次方程式を考えよう。(2)-(1)×2はy-3z=-8,(1)×5-(3)は6y+3z=15となる。したがって,上の連立方程式から,y,zについての連立一次方程式を得る。このように,与えられた連立方程式から未知数の数が少ない方程式を導くことを消去という。上の例の場合には,連立方程式(1),(2),(3)から未知数xを消去して,連立方程式(4),(5)を得るなどという。【丸山 正樹】

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大辞林 第三版の解説

しょうきょ【消去】

( 名 ) スル
消し去ること。消え去ること。 「悲惨な思い出は-できない」
〘数〙 代入・加減その他によって、いくつかの方程式からその中の未知数を表す文字を消し去ること。
〘心〙 条件反応を強化しないこと。また、強化しないため条件反応が生起しなくなること。 ⇔ 強化

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精選版 日本国語大辞典の解説

きえ‐さ・る【消去】

〘自ラ五(四)〙 消えてなくなる。消えてしまう。
浮世草子・好色五人女(1686)四「汝元来帯とけひろげにて、世に徒(いたづら)ものや、たちまち消(キエ)され」
※都会の憂鬱(1923)〈佐藤春夫〉「十分ほどの後にはもうその日脚は消え去って」

けし‐さ・る【消去】

〘他ラ五(四)〙 消してなくす。すっかりなくしてしまう。
※西国立志編(1870‐71)〈中村正直訳〉一一「無心の慣習に由て得たるもの等は、或は消し去る事あれども」

しょう‐きょ セウ‥【消去】

〘名〙
① 消え去ること。また、消し去ること。
※転向論(1958)〈吉本隆明〉「封建的意識の残像が反映しているためであり、その残像を消去するために」 〔論衡‐遭虎〕
② 数学で、いくつかの未知数を含むいくつかの方程式から、その中の未知数のあるものを含まない方程式を導くこと。除き去られる未知数がxのとき、この操作を行なうことを、xを消去する、または追い出す、という。

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