船手頭(読み)フナテガシラ

精選版 日本国語大辞典 「船手頭」の意味・読み・例文・類語

ふなて‐がしら【船手頭】

  1. 〘 名詞 〙 江戸幕府の職名。若年寄の支配に属し、幕府の用船を保管し、また、時には毎年二人ずつ交替して四国九州の沿海を巡視したもの。船方頭。船手。ふながしら。
    1. [初出の実例]「乗船済にて出船宜候哉の由、御船手頭〈略〉伺出る」(出典:島根のすさみ‐天保一一年(1840)六月二三日)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「船手頭」の意味・わかりやすい解説

船手頭
ふなてがしら

江戸幕府の職名。御前大将衆,御前奉行,御船手頭などともいう。幕府傭船の保管,辺土の巡視にあたった。寛永9 (1632) 年創設。若年寄支配下にあり,定員5~6名。向井氏が代々任じられ,文久2 (1862) 年廃止。 (→船奉行 )

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世界大百科事典(旧版)内の船手頭の言及

【船手組】より

…頭は勤仕並,同心は軍艦奉行支配となった。平時は官船を管理し,船手頭は毎年2人ずつ交替して,四国,九州の浦々の巡視にあたったこともある。ちなみに,向井氏は代々船手頭を世襲し,その筆頭の地位にあったが,船手組廃止ののちも軍艦奉行の指揮下にあって船手のことにあずかった。…

※「船手頭」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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