日本歴史地名大系 「芝赤羽町」の解説 芝赤羽町しばあかばねちよう 東京都:港区旧芝区地区芝赤羽町[現在地名]港区三田(みた)一丁目明治五年(一八七二)に成立した町で、東は芝松本(しばまつもと)町。新堀(しんぼり)川南岸に位置し、三田小山(みたこやま)町に続く西方は高く、北東に向かって低くなる地勢。幕末には全域が筑後久留米藩有馬家上屋敷であった。久留米藩邸は寛文元年(一六六一)の拝領(東京市史稿)。邸内社の水天宮(尼御前)と火の見櫓で有名であった。水天宮の祭神は安徳天皇・建礼門院・二位尼。元来筑後(ちくご)川の水神で本社は筑後国水天宮(現福岡県久留米市尼御前社)である。文化五年(一八〇八)藩邸内の遥拝所として設けられたが、水中の失せ物探しや安産に利益があるとして人気を呼び、毎月五日の縁日に一般の参詣を許すようになった(宝暦現来集・明和誌)。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報