朝日日本歴史人物事典 「芥河貞佐」の解説
芥河貞佐
生年:元禄12(1699)
江戸時代の狂歌作者。名は濤賀,通称は芥河屋久五兵衛。桃縁斎,又生庵などの号がある。備中笠岡(岡山県)の豪商丸山久右衛門の子として生まれ,幼名は河吉といった。のち,安芸広島の芥河屋の養子となり,7代目を継いだ。若いころ,京都に出て,伊藤東涯の古義堂で経学を学んだ。多芸,多趣味の人で,蹴鞠,茶道,香道,尺八,卜筮など,百芸に達していた。特に狂歌にすぐれ,その腕前は師の油煙斎貞柳をしのぐほどであった。晩年は隠居して,中国地方の狂歌奨励に努め,門人は1000人を超えたという。
(園田豊)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報