花月双紙(読み)カゲツソウシ

デジタル大辞泉 「花月双紙」の意味・読み・例文・類語

かげつそうし〔クワゲツサウシ〕【花月双紙】

江戸後期の随筆。6巻。松平定信著。文政元年(1818)に成立社会人生自然に対する感想などを記した軽妙な雅文156編を収める。

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精選版 日本国語大辞典 「花月双紙」の意味・読み・例文・類語

かげつそうしクヮゲツサウシ【花月草紙・花月双紙】

  1. 江戸後期の随筆。六巻六冊、全一五六章。松平定信著。文政元年(一八一八)成立。間もなく私家版刊行。社会、人生、自然に対する見聞、感想を皮肉とおかしみに富んだ雅文で記した著者晩年の随筆集。

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改訂新版 世界大百科事典 「花月双紙」の意味・わかりやすい解説

花月草紙 (かげつそうし)

松平定信の随筆。6巻。成立は1812年(文化9)の退隠後で,自筆版下による刊行は18年(文政1)以降。格調高い雅文体の随筆で,もってその識見の高さと教養の深さを知るに足りる。全156段からなり,文学学問神仏医学軍事など,話題は多岐にわたる。また〈忠孝〉ほか道徳を説いた章段も目立ち,そこにかつて老中首座として寛政異学の禁を断行した著者の面目をうかがうことができる。
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百科事典マイペディア 「花月双紙」の意味・わかりやすい解説

花月草紙【かげつそうし】

松平定信の随筆。成立は1812年以後。6巻6冊156章。雅文。著者が老中辞職後,政治経済,学問,自然現象,日常生活などについて記したもの。高い見識,深い学殖がみられる。

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旺文社日本史事典 三訂版 「花月双紙」の解説

花月草紙
かげつそうし

江戸後期,松平楽翁(定信)の随筆
6巻。老中辞職後の1796〜1803年に著述されたらしい。内容は,政治一般から学問・道徳・日常生活や自然にまで多岐にわたり,156項にも及ぶ。

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