芽接(読み)めつぎ(その他表記)budding

翻訳|budding

精選版 日本国語大辞典 「芽接」の意味・読み・例文・類語

め‐つぎ【芽接】

  1. 〘 名詞 〙 接木法の一つ台木外皮をT字形に切りひらき、その中に穂木とする枝から葉柄基部と枝の一部とともに剥ぎとった腋芽を挿入してしばりつけ結束させる。多く初秋に、モモウメミカンなどの果樹に行なう。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「芽接」の意味・わかりやすい解説

芽接
めつぎ
budding

親木の枝条から芽の部分を削り取って台木剥皮個所に添付して活着させる接木 (つぎき) 法。枝接に比べ穂を節約でき,同じ台木に接ぎ直しがきき,操作が簡単などの利点がある。盛夏から秋にかけ枝条が充実し,台木の剥皮がしやすい頃を適期とし,一年生枝条から芽をとる。普通の方法は葉柄を少し残し,芽接ナイフで芽の下方約 2cmのところから木質にわずかに含め,芽の上方約 1.5cmまで切込んで楯形に採取する。台木は平滑な木肌にT字形の切り傷をつけ,その交差部の下皮を左右に開いて楯芽を押込んでテープなどで縛る。接木ののち十数日して葉柄が容易に脱落すれば活着したわけである。桃,みかんなどに用いられる。

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世界大百科事典(旧版)内の芽接の言及

【接木】より

…しかしながら,多数の例外があり,同科異属間の接木でもウンシュウミカンとカラタチ,ビワとマルメロ,セイヨウナシとマルメロのように親和性の高い組合せもある。
[接木の方法]
 接木の方法は〈枝接〉〈芽接〉〈寄せ接(呼び接)〉に大別される。(1)枝接 1ないし数個の芽をつけた枝を適当な長さに切って台木に接ぐ方法で,台木の削り方や台木と接穂の合せ方から〈切り接〉〈割り接〉〈合せ接〉などに分けられる。…

※「芽接」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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