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 く duḥkha

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説



duḥkha

精神的,肉体的な苦しみをいう。われらの欲するがままにならないこと。ヒンドゥー教のなかでも人生を苦であるとし,それからの解放を説く場合もあるが,仏教 (ならびにジャイナ教) では,特にこの世はすべて苦 (一切皆苦) であるとみることを強調する。

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デジタル大辞泉の解説

く【苦】

心身につらく感じること。くるしみ。苦労。「あれば楽あり」「生活
仏教における基本理念の一。煩悩(ぼんのう)や悪い行為などの報いとして受ける心身の苦しみ。→八苦(はっく)

く【苦】[漢字項目]

[音](呉) [訓]くるしい くるしむ くるしめる にがい にがる
学習漢字]3年
〈ク〉
味がにがい。「苦汁苦味甘苦
精神的・肉体的につらい思いをする。くるしい。くるしみ。「苦学苦境苦行苦心苦戦苦痛苦悩苦楽苦労艱苦(かんく)刻苦困苦辛苦痛苦病苦貧苦労苦
にがにがしい。「苦言苦笑苦情
程度がひどい。「苦寒
〈にが〉「苦手苦味苦虫
[難読]苦力(クーリー)苦汁(にがり)

にが【苦】

形容詞「にがい」の語幹から》憎まれ口。いやみ。にがぐち。
「必ず後悔さっしゃるなと―を放して」〈浄・矢口渡

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百科事典マイペディアの解説

苦【く】

仏教で人間の心身を悩ます状態をいう。その軽微なものを憂(う)という。仏陀(ぶっだ)は人生の基本的なありようを苦と見,これを苦諦(くたい)(苦聖諦)といった。苦の原因が集(しゅう)(集諦)とされる。
→関連項目惑業苦

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世界大百科事典 第2版の解説

く【苦】

インド古代祭儀文化をつたえるベーダ文献の中の後期文献に,〈苦(duḥkha)〉という語が,はじめて用いられている。ここにおいて〈苦〉とは,インド古代祭儀文化の円環的周期性が漸次に堕落して無始無終生死流転(輪廻)の様相を呈するようになってきたときの輪廻の本質を表現する語である。とくに輪廻の過程において生まれてきては老いぼれ死にゆく衆生の存在が〈苦〉であると体験された。古ウパニシャッドを代表する哲人であるヤージュニャバルキヤは,ウパニシャッドブラフマンすなわちアートマン(梵我一如)の真理を〈知るひとびとは不死の生命を得,そうでないひとびとは“苦”に沈淪する〉という。

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大辞林 第三版の解説

く【苦】

つらいことや苦しいこと。苦労や苦痛。
〘仏〙 〔 duhkha〕 身心を悩ます状態。

にが【苦】

〔形容詞「にがい」の語幹から〕
他の語の上に付いて複合語をつくる。
にがい意を表す。 「 -塩」
にがにがしい、不快である意を表す。 「 -笑い」
憎まれ口。いやみ。 「必ず後悔さつしやるなと-を放してじろ〱と/浄瑠璃・神霊矢口渡」

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説


人生における苦しみ、悩み。苦はすべての人生の根本問題であり、苦を知り体験することによって、人間の生がより深く明らかになる、ということもできる。苦の問題に正面から取り組むのが宗教であり、宗教は、いかに人間の物質生活が満たされても、なお、残る苦の超克を課題として生まれ、成立している。苦の究極の原因は、一言でいえば、人間の有限性にある。キリスト教は被造物としての人間を、仏教は迷いの存在、あるいは人間のもつ自己矛盾自己否定のあり方を、苦の根底に据える。仏教の四苦八苦はよく知られているが、それは、生・老・病・死の四苦に、愛別離苦・怨憎会(おんぞうえ)苦・求不得(ぐふとく)苦・五蘊盛(ごうんじょう)苦を加えたものをいう。さらに一切皆(いっさいかい)苦を諸行無常・諸法無我と結び付けてとらえ、あるいは苦を、身体に感ずるものと、心に感ずるもの、また対象にかかわるものと、自らによるものなどに分類する。
 つねに有限でしかありえない人間が無限を求めるのは明らかに矛盾であり、この根源的な矛盾を宗教は知的論理を超えて救済ないし悟りに導こうとする。日常の一時的で表層的な苦は、他によって粉飾され、忘れて通過されたりもするが、生そのものの苦はあくまでも深く、純粋な心に基づく信、ある啓示ないし直観による自己の転換、苦の徹底的な自覚、修行への沈潜その他によって、かえってその苦を超克しえた楽の頂もまた高い。[三枝充悳]
『仏教思想研究会編『苦』(1980・平楽寺書店)』

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世界大百科事典内のの言及

【説一切有部】より

…これは現代では心理的影響と考えられるが,有部はこれを物質とみたところに特徴がある。 有部は人間の苦の直接の原因を,誤った行為(業)とみ,その究極の原因を煩悩(惑)と考えた。すなわち人間の存在を惑→業→苦の連鎖とみる(これを業感縁起という)。…

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